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2012年 07月 05日 ( 1 )
レギーという名の犬
レギーという名のラブラドールが、シェルターからやって来ました。

彼を迎えた新しいご主人は、彼と上手くいかない時間に苦悩します。

そのレギーの新しいご主人からの、話です。

(英文を、私なりに忠実に訳させて頂きました)

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Reggieレギー)のことは、地域の新聞で知りました

シェルターでは、レギーが欲しいと沢山の電話があったそうです

でも彼らは ラブラドールの人々 ではなかった、とのことなのです

どういうわけか、私は ラブラドールの人 だと思われたのです

最初、私はシェルターが、私のことを勘違いしたのじゃないかと思ったんです

シェルターからは、レギーと共に、山のような玩具や幾つもの真新しい
テニスボールや、ご飯用のボールが入った袋、そして、
前の飼い主からの手紙が封筒に入っていました

レギーと私は、一緒に家に帰ったけれども、しっくり行きませんでした

私たちは2週間、色々と苦労して暮らしました

新しい環境に慣れるまでに2週間かかるだろうと、シェルターは言っていました

多分、私がもっとレギーに合わせなくてはならなかったのかも

多分、私とレギーはお互いが似過ぎていたのかも

私は、封がされたままの封筒を見ました

その手紙のことを、すっかり忘れていたのです

前の飼い主からの手紙のことを …

Okay、Reggie” 
 よし、レギー

大きな声で言いました

let’s see if your previous owner has any advice
 前の飼い主さんが、何かアドバイスしてくれないか、見てみましょう

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   ボクの犬と暮らしてくれる人へ


 あなたがこの手紙を読んでくれることを、ボクは嬉しいとは言えない
 シェルターには、レギーの新しい主人だけが読んで良い手紙だと伝えた
 ボクが、この手紙を書いていること自体が、幸せではない

 レギーは、何かが変だと、気が付いているだろう
 だから、彼とあなたの関係が上手く行くよう、ボクのラブラドールのことを伝えたい

 はじめに …

 彼はテニスボールが大好きだ
 多ければ多いほど嬉しい
 ボクは時々、彼がリスなんじゃないかと思うくらいだ
 彼がボールを咥える様子が、リスのようなのだ
 2個を口に咥えて、3個目を口に入れようとする
 でもまだ、それが成功したことはない
 ボールを何処に投げようと彼は追い掛けていく
 だから気をつけて欲しい
 道路の近くではボール遊びはしないで

 次に …

 コマンド(犬への命令)
 レギーは — お座り  待て おいで は知っている
 手による命令もわかる
 彼は お皿 と ご飯 そして ボーン(骨) と おやつ をよく知ってる

 ご飯の時間は、一日に二回、シェルターで使っている普通の店で買えるものだ

 あらかじめ警告しておくけれど、彼は獣医が嫌いだ
 車に乗せるのも、運が良いことを祈る
 彼はどういうわけかボクにもわからないが、獣医に行く時は、ちゃんと知っている

 最後に …

 どうか、彼に時間を与えて欲しい
 彼の犬生は、ボクと彼の2人だけだった
 彼はボクと、何処へでも行った

 だから、あなたが何処かへ車で行く時は、レギーもできるだけ連れて行って欲しい
 後部座席で、レギーは大人しく座っているはずだ
 そうしたら、彼は吠えたり、文句を言ったりはしない

 彼はただ、人と一緒にいることが大好きなんだ
 特に、ボクと一緒にいることを …

 そして

 このことをボクは、ちゃんとあなたと分かち合っておかなくてはいけない …

 彼の名前は、レギーではないんだ

 でも、彼は賢い犬だから、ちゃんと新しい名前に慣れるはずだ

 ボクは、彼の本当の名前を誰かに教えることが耐えられないんだ

 でも、誰かがこれを読んでいるとしたら …
 うん、それは新しいご主人が、彼の本当の名前を知るべきだということなんだね

 彼の本当の名前は Tankタンク)だ

 なぜなら、タンク(=戦車)をボクが運転しているから

 ボクは、ボクの仕事上の司令官から通知が来るまでは、
 レギーを里親募集に出さないでくれとシェルターに頼んだんだ

 ボクの両親は、もういない
 子供もいないから、タンクを預かってくれる家族は誰もいない

 ボクからの、たった一つの願いを、イラク戦争の陸軍組織に出したんだ

 それは、シェルターに一本の電話を掛けて欲しいと …
 その 出来事* が起こった時には …


(注* つまり 彼が戦死したとき )

 シェルターに、タンクの里親募集を促すようにと

 幸いなことに、ボクの軍隊のボスも、犬を愛する人だ
 そして彼は、ボクの小隊が何処に行くのかということを知っている
 彼は、ボクの願いを、個人的に叶えると約束してくれたんだ
 もしも、あなたがこの手紙を読んでいるのならば、
 彼は約束通りに、ボクのたった一つの願いを叶えてくれたってことだ

 今までの6年間、タンクは僕の家族だった
 軍隊が僕の家族だったのと、殆ど同じ期間だ
 そして今、ボクは、あなたが彼を、家族としてくれることを望み、祈っている

 彼はあなたの家族となり、僕を愛したのと同じように、あなたを愛するだろう

 彼はボクの、尽力と愛の象徴だ 

 よし、もうこれでやめておこう …

 ボクは今夜、配置される
 ボクはこの手紙をシェルターに届ける
 そして、タンクの様子を、そっと覗き見するだろう
 彼が3つ目のボールを、口に咥えることができたかどうか、見届ける為に

 タンクとの幸運を祈る
 どうか、彼に良い家庭を与えて欲しい
 そして彼に、おまけのキスを、おやすみのキスをして欲しい
 毎晩、キスを … ボクからのキスを


 どうも、ありがとう


  Paul Malloryポール マロリー




私はソファの上で前屈みになり、両膝に肘をついて犬を見つめました

そして 

 ヘイ、タンク 

と静かに言いました

犬の頭が瞬時に持ち上がり、耳が立ち、目が輝いていました

 おいで、可愛い子よ

彼は足の爪を鳴らして床を駆け、私の足元にやって来ました

彼は私の目の前に座りました

彼の頭は片方に傾き、何ヶ月も聞いていなかった名前を探しています

 タンク

私は囁きました

彼のシッポが大きく揺れました

私は何度も何度も、彼の名前を呼びました

そのたびに、彼の耳は垂れ下がり、瞳は柔らかく、体は緊張を解いていきました

まるで … 満足の波が彼を覆いつくすかのように

私は彼の耳を撫で、肩を撫で、顔を彼の毛の中に埋めて抱き締めました

 今度は、わたしの番ね、タンク
 私と、あなたの2人だけ
 あなたの友が、あなたを私に託したのよ


タンクは、私に寄り添ってきて、私の頬を舐めました

 よ~し ボールで遊ぼうか?

彼の耳が、ぴんと立ちました

 うんうん、ボール? ボールね? あなたはボールが好きなのね?

タンクは、私の手からボールをもぎ取ると、隣の部屋に行ってしまいました

そして彼が姿を見せた時、彼の口には、3つのボールが咥えられていました
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by yayoitt | 2012-07-05 03:34 | 迷い犬、犬のこと | Comments(25)