2005年 04月 08日 ( 1 )
ある営業マンの話
スコットランドの日系の会社で現在働いているが、実は、以前エジンバラで3年間いた時、後半の1年半は、この同じ会社で働いていたのだ。小さなオフィスだけの会社で、コンピューター上のストック管理や、日本よりの輸入をしている。その頃、一緒に働いていた日本人の営業マンがいた。彼は、日本の本社から、このスコットランド支社に転勤になっていて、私以外の日本人社員は皆、日本の会社の正社員であって、私だけが、日本人現地社員である。この営業マンの N さんは、現地の社員とのコミュニケーションをとても大切にしている人で、毎日、一生懸命に使い慣れない英語(家に帰れば日本人の奥さんと一緒で、どうしても英語に接する機会が乏しいか)で、伝えたいことを、出来る限り伝える、という感じの人だった。彼は、色々なスコットランドのことや文化、趣味、サッカーなどにも興味を持ち、それに関しても、一生懸命に現地の皆に話したり、聞いて廻っていた。

私が、一緒に仕事をしている間に、彼にまつわる、思い出しただけでも涙を出して笑わずにいられない、話は多く、今日は、そのうちの一つをご紹介したい。

ある朝 ......

Nさんが朝の光を背中に受けながら、窓辺に立っていた。

仕事が始まっても、何か考え事をしているらしく、ぼんやりしていた。

すると突然、

“ やっこさん、手に職を付ける って、英語でどういう風に言ったら良いんでしょうね? ”

私は、唐突な問い掛けに、それでも、手に職?う~ん、having qualification (資格をもつ)?と頭の中で考えていた。

しかし、その私の考えが言葉になって出る前に、彼は、スコットランド人の女性従業員(私と同じ年)の机の前に立っていて

“ Rさん、I think nowadays ... (Rさん、僕が思うには、今時のね...)”と話し出していた。

私は、彼が何を言いたいのか、分からなかったので、Rと共に真剣な眼差しを向けて、その言葉を聞いていた。

彼は、ウー とか、アーとか言いながらも、英語でこう言ったのだ。

I THINK NOWADAYS, IT’S VERY IMPORTANT 

FOR WOMEN HAND JOB.

私は、目を丸くして、!!!! 咄嗟にRの顔を見た。

Rの顔は、真っ赤になって、私を、笑うようなヒステリックな目で見返した。

ご説明しよう。

Nさんが言いたかったのは、

今時の女性は、手に職を持つことが大事だ、ということであった。

考えた挙句、彼は、手に職 で、直訳して HAND JOB(ハンドジョブ)と言ったのだ。

その気持は良く分かるし、前もって私に、手に職を英語で言うと...と尋ねてくれたので、私は理解した。

さぁ、では何故、私とRが、真っ赤になって、驚いたかと言うと...。

HAND JOB には意味があるのだ。

ちょっと、遠まわしにご説明したいが、ハンドジョブとは女の人が、男の人に、"手でしてあげること" なのだ。

(は?などと言わないでぇ、わかってるくせにぃ...失礼)

だから、Rが、面と向かってNさんから言われたことを日本語に訳すと “ Rさん、今の時代、女性に大切なことは、男の人への手でやってあげるサービスなんです! ”

瞳を見つめ、拳を握り、真剣な顔で、こう言われてしまったのだ。

混乱している彼女に、私は説明した、彼が本当に言いたかったこととは、でも、どうして ハンドジョブと言ってしまったかも。

今でも、これは私達の間では忘れられない Nさんの笑い話である。 
by yayoitt | 2005-04-08 22:14 | English | Comments(22)