私が初めて、海外で生活をしたのは、26歳になってからだ。オーストラリアはメルボルンへ、英語を学ぶ、という目的で旅発った。それまで、英語はとても好きで、カルチャー教室の英会話に通ったりもしてみたが、難しくて、話せるようにはなれないし、困惑して、めげて、すぐ止めていた。ずっと、海外暮らし(特に、英語圏)と、英語を喋れるようになるのが、私の大きな夢だった。アラジンのジニーがボトルから出てきて、“ご主人様、願い事を3つ…”と聞かれたら、
1、家族と自分の永遠の命 2、外国暮らし 3、英語をぺらぺら喋れるようになる と答えようと思っていた。(あくまでも空想の中で…ありえないので) 最初は6ヶ月の予定を、結局、トータル20ヶ月もヴィザを延ばせたのは、かなりラッキーだったと思う。6ヶ月の滞在中に、今の旦那と知り合ったので、なんとか、どれだけでもそこに残りたかったのだ。最初の頃は、辞書を片手に、お店に行くにもトラム(メルボルンを走るちんちん電車、というか路面電車)に乗るにも、毎回なんと言ったらいいか何度も何度も復唱して、実践するという生活。6ヶ月はホームステイをしたので、ホストマザーに毎日、夕食のテーブルで何を話すか必死に考え、それを英語にしてみて、知らない単語を調べ、夕食に挑む(辛そう?)という毎日だった。でも、楽しかった。最初に英語が伸びたきっかけは、英語学校の、他の国の友人との交流だった。みんな、たどたどしい英語で必死に話し、笑い、笑わせようと努力している。相手が自分と同じ立場の、英語を第二ヶ国語として学んでいる友人だと、自分も余り緊張することなく、リラックスして、思い切ったことも沢山話すことが出来た。これは、かなりの自信につながり、英語で話すということ=自然なこと という意識をまず私に植え付けてくれた。彼らは、マレーシア人、韓国人、スイス人、ヴェトナム人などなど …26歳になって、改めて味わう、新鮮な人間関係であった。次の英語が伸びるステップは、ご存知の通り、旦那との出会い(ダーリン♪ オェッ…失礼)との出会いだ。英語でとにかく話す、単語が間違っても、文法が過去、現在ごちゃごちゃになっても、とにかく、喋る、ということは出来ていた。彼が英語を母国語としている人だけに、間違いをなるべくしないよう、正しい綺麗な英語を使おう、と私に良いきっかけを与えてくれた。マレーシア人の友人となら、“ I can not do this ”と言っても全然平気だが、彼は、“そんな英語を使うのは、英語を喋らない人だけだ。I can't do this だ”という具合に、適宜 注意をしてくれた。実際に使う英語、いわゆるスラングと言われるものではなく、生活の中の使える英語を教えてくれた。 今も、色々、彼からは学ぶ。はい、感謝しております。ただ、照れ屋で、その感謝の気持ちをどう現していいのかがわからないだけなのよぉん。“けっ”これまた、失礼。結婚して、今から5年前に初めてスコットランドへ引っ越した。オーストラリアでの生活の次、二番目の海外暮らしだった。3つ目の、英語の大きな飛躍は、最初に働いたエデインバラのホテルでの仕事だ。 自分以外は全て現地の人ばかり。しかも仕事だから、間違ってはいけないし、聞き漏らしたり、伝え間違いがあってもトラブルになる。特にお客さんも殆どが英語圏の人だったから、毎日、必死に聞いて、喋った。レストランだったので、一緒に働くスタッフの数がとても多い。 ウエィティングスタッフは6人くらい、キッチンハンドが3人、それに気難しいシェフ達が5人くらいいた。誰一人、私に特別、ゆっくり喋るわけでもない(これは、かなり感謝している。現地の人と同様に扱ってくれた証拠だし、リスニングのよい勉強になった)。彼らと毎日顔を突き合わせ、サッカーの話をしたり、恋の話(お国は違えど恋する気持ちは同じよのぉぉ)をしたり。英語習得という意味で、彼らとの交流はかなりの大きなステップ(飛躍)となった。もちろん、沢山の ちょっといけないお言葉をも、山ほど習った。一番よく使う言葉(ぐふふ)、いつかゆっくりご紹介しよう。このホテルを辞めて、次の仕事は日本企業だった。そこでは、現地のスタッフの下で働いた為、ビジネスの英語を幾つか学んだ。でも、やっぱりそれよりも、同じ年の現地の女の子(経理の)と犬の話をしたり、恋の話(またかい)をしたり、その英語の方が今も役立っている。今の私は、英語でなんとか、物を買い、売り、最低限の生活はしていけるものの、現地の人々との会話にはかなり問題を沢山抱えている。まだまだ、それでも、まだまだ、習得することは 山 ほど、ある。人生って、いつまでも、勉強だぁ。それくらい時間がかかるかは判りかねるが、ここに自分の人生を置いた以上、努力をし続けなくてはいけないのだ。
by yayoitt
| 2004-09-30 05:28
| English
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