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喧騒を抜け出し北へ~1
先週末の予定を変更し、ギリギリまで悩んだ末、土曜の午後から出掛けることにした。

マイケルのお姉さんが、エジンバラのこの家に泊まってくれるということで、ノーマンを彼女に見てもらうことに。

心配な 愛する命 は、この土曜日の午後に急遽、救急病院で24時間体制で月曜の朝まで看てもらわなくてはならないことに。

マイケルのお姉さんがエジンバラに待機し、病院から電話をもらったらすぐに私たちに報せるということで、不安ながらも出発 ・・・。

天候は、いかにもスコットランドらしい天候ということで、青空、殴り雨、虹、まぶしい西日、また、虹、小雨、風・・・。

午後遅くに出発したので、予約してあるホテルにほぼ直行したのであるが、途中、2箇所だけ立ち寄った。

1つは、Dunkeld(ダンケルド) という小さなかわいらしい町。

ピーターラビット の作者、Beatrix Potter が避暑地として過していたこの町、そこで彼女のピーターラビットの想像は膨らんだという。

ここには、Beatrix Potter Garden というピーターラビットの世界を実際に復元したような庭があり、小さなかわいらしいおうちや、そこを歩き回るキツネ、飛び跳ねるウサギなどが、あちらこちらで見つけることができる。

大きな テイ川 が流れるこの町、車を止めて、半分朽ちている大聖堂へと向った。

ここは町自体が、歴史保護地区 になっている。

遡ること7世紀、この小さな町は、キリスト教の中心地 とされていた。
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アイオナ島 から 聖コロンバ がこの町に到着、キリスト教の土地として栄え始めた。

スコットランド初代王 Kenneth MacAlpin が、この町を ケルト教会の頭教会 と定めたのは9世紀のことだった。

かつては大聖堂であった、今は小教区教会の聖堂は、1350年に造られたのが最初の大聖堂跡で、15世紀には鐘楼を含めて、ほぼ完成している。

破壊されたのは1689年のダンケルドの戦いで、修復中の災難で、その後かろうじて残った聖堂の一部を残し、そこを今では小教区の聖堂として利用している。
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この大聖堂ではよく、結婚式が執り行われるが、この日も土曜日ということで、数組の結婚式が行なわれていたらしい。

ちょうど私とマイケルが大聖堂を訪れた時には、2組目が終了して、新郎新婦だけが大聖堂のあちこちで写真を撮ってもらっているところだった。

その2人の傍ら、微笑みながら、いかにも “お幸せに” とでも心の中で祈るように通り過ぎる私達・・・。

しかし実際は・・・

 “ なぁ、マイケル、もしも私が、通り過ぎるときにな、あの花嫁さんを指差して、ひ~っひっひひっひ~~ って腹抱えて笑ったら、幾らくれる? ”

 “ それはちょっと恥ずかしすぎるから、ぼくは多分、逃げると思う。それだったら、通り過ぎる時にただ大声で叫ぶ、とかの方が良いな、そうだな、£5、かな? ”

 “ え~~??£5?? ”

 “ だって、ぼくのお金はやっこのお金だから意味ないだろう? ”

・・・ とこんな、心の中で幸せを祈るという行為からは程遠い、会話がなされていたのである。

                       2に続く
by yayoitt | 2006-10-14 22:53 | スコットランドフラリ旅
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