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子犬という名のクリスマスプレゼント
クリスマス直前で、街は人と点滅するライトで溢れかえり、両手に山ほどの買い物袋を提げ、コートの襟を立てて温かい家へと急ぎます。
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今日、やはりフリースの胸元に子犬を入れて、ニコニコしながら若い男の子がやって来ました。

まだ10週間の子犬と共に最初の予防接種の為にやって来たのでした。

名前はまだありません。

だから、電子カルテの動物の名前は、Not Name Yet (まだ名前はないの)。

何故なら、この子犬は、彼のガールフレンドの娘への、クリスマスプレゼントだからだそうです。

彼は子犬を抱きながら、嬉しそうに、頬擦りしながら、そう話してくれました。

彼は多分20代前半、ガールフレンドの子供だとしたら、その子はきっとまだ幼児か小学生でしょう。

その子は、子犬をプレゼントにもらえることを知らないそうです。

彼とガールフレンド(その子供の母親)の間では了解しているそうです。

彼はそれはそれは嬉しそうに、そして次回の2回目の予防接種を予約して帰りました。

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多分、この彼なら、大丈夫だろう...とは思いながら、

抱かれた小さな小さな子犬が、クリスマスのびっくりプレゼントである、

という事実が頭から離れず、気持が沈みました。

英国では毎年この時期、数十億円分もの、もらっても嬉しくない要らないプレゼントが買われるそうです。

英国の犬猫ホームには、不必要と言われて連れてこられた家のない犬猫が、新しい家庭を求めて、今日も啼き続けています。

               全ての命に ... メリークリスマスを。
by yayoitt | 2005-12-19 05:55 | 動物病院での出来事、仕事
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