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初めての安楽死から~ 症例 2
木曜のその日は、朝から猫の患者ばかりが、ベッドを占めていた。

ここ最近、元気がなく食欲も余りない7歳の猫は、血液検査の為、ケネルの一番奥でジッと縮んでいる。

大きな瞳の子猫は、眼球の中に出来た腫瘍の為、眼球摘出の手術を待っている。

この7歳の猫の、血液検査の結果は ... 白血病の可能性が濃厚

獣医師も、暗い表情だった。

その夕方、飼い主の女性が1人で待合室で待っていた。

通り過ぎる猫や人や犬の間で、うつむいて、待っていた。

呼ばれて医師と話をした時、人間の看護婦だという彼女は、血液の検査結果を見せられすぐに、“白血病”だと口にした。

彼女の希望で、“症状がひどくなるまで、なるべく一緒にいてあげたい”と、愛する猫の体重をずっしり感じる籠(かご)を抱えて、冷たい夜の街へ帰って行った。

現在の医学で、診断がはっきりしたとしても、予後の悪い病気と知ると、飼い主は傷つき戸惑う。

そして、最初の選択を自身の中で下す。

この病気の猫と共に、今から頑張って戦っていく心の準備を、強い心でするのである。

ペットにとっても人間にとっても辛い日々が待っているが、それを受け入れる。

愛しているから...。

愛されているから...。

それは、無償の愛であるから...。

彼らは、見返りを、求めはしないから...。

彼らの命は、あなたの手の中に、あるのだから...。
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by yayoitt | 2005-11-19 06:22 | 安楽死に思う | Comments(6)
Commented by zousan110 at 2005-11-19 08:43
おはようございます。
やっこさん。
健康である、てことはほんとに宝だと思うけど、でも何かあったときに真価が問われるのかな、て思います。
私が以前お世話になっていた獣医師の先生が、朝起きて、病院の扉を開けると、腰骨の折れたうさぎが捨てられていたり、障害のある犬や猫が捨てられていることがしばしばあったそうです。
中には、猫さんでもうおなかが張っているのに、中の子猫をおろしてくれと、言う人も居た、ておっしゃってました。
先生はその後自殺されました。
遺書の残さず。
理由は分からないけど、そういう人のせいじゃないかと思います。
何だか皆がもう少し、命について考えてほしい、て位牌に手を合わせながら思いました。
ちょっと話がずれちゃったけど、思い出しました。
Commented by requiem---k at 2005-11-19 23:35
安楽死について、みなさんの意見を聞いてどの考えも納得できるものであるのは、愛情がいっぱい感じられるからでしょうか。。
私も、実際にその時でなければとてもとても、どちらがいいかなんて考えられません。
ただ、昔飼っていた猫が、危篤状態の時、うちの家族は冷静さを失い、遠い大学病院に最後の最後の願いをかけて連れて行った記憶があります。天国にいってしまった後、数ヶ月して心が落ち着いてきた頃には、あの日、どうして死を覚悟して暖かい家で休ませてあげなかったんだろう と後悔しました。 苦しい最中に、車で連れて行かれてさぞ苦しかっただろうと思うと。。
無理に生かそうとした事が、大きな大きな間違いだったという後悔が残りました。
Commented by Gon at 2005-11-20 01:53 x
安楽死についてのやっこさんのメッセージを読んで、涙が止まりませんでした。
そしてこの数日、ずっと考えてました。

私は犬や猫と暮らしたことはないのですが、小さい時から家にはいつも小鳥
(セキセイインコや文鳥)がいました。
数年前、置いていた時計が落ちてきて、運悪くあるセキセイインコに当たって
死なせてしまったことがあります。
自分の不注意を気が狂うほど呪い、今でもずっと心で謝っています。

この一件があって、もうこれ以上、私が動物の命を終わらせてしまうことは
できないと思っています。

でもハンディキャップを持って生まれてくるもの、病気になるもの、そして小鳥は
足が細いので、怪我(脱臼みたいに)をするもの・・・。
これまでずっと、弱っている子を何とか生き返らせようと、最期まで手で包んで
家中で大騒ぎしていましたが、もし安楽死という選択があったのなら、もっと
安らかに逝かせてあげられたのかなぁ。

小鳥は犬や猫とは違うかも知れないけれど。。。
Commented by yayoitt at 2005-11-20 08:12
ぞう猫さん、本当だね、健康である間はその有難さに気が付かず、当たり前と思っちゃうのに...ね。

ぞう猫さんの、この獣医師先生のお話、とても心に突き刺さりました...。驚いて、でも、何となくその気持がわからなくもないような気がして、心が寒いです。

先生、もしかしたら、人間に嫌気がさしたのかもしれない...なんて思いました、動物虐待やペットへの無責任な人間の行動を目の当たりにすると、人間の汚さ、勝手さ、醜さがとても強調されてしまう...そして自身が同じ人間であることが嫌で嫌でたまらなくなる...もしかしたら先生は、そんな苦しみを抱えていたのかな...?なんて、思いました。
Commented by yayoitt at 2005-11-20 08:16
kattan、辛い思い出を思い起こさせてゴメンね。

でも、その行動は決して、間違いであったとは思いません。そこには愛があって、愛による選択であるから、結果がどうであったにしろ、その愛は、猫ちゃんにとって、身体に受ける痛みや辛さがあったとしても、心にしみて嬉しかった、あったかかったと思うから。愛された、愛された、そして、最期まで、愛された...その事実がある限り、自身を責める後悔は、しないで下さい、ね。そんなに愛されて、本当に幸せな、猫ちゃんでした。
Commented by yayoitt at 2005-11-20 08:30
Gonちゃん、辛い思い出を、思い出させたね、辛い思いさせたね...。ごめんね。

>>自分の不注意を気が狂うほど呪い、今でもずっと心で謝っています

本当に辛いでしょう...心を自分でずっと縛り続けてるんじゃない?でも、どうか自分を、責めすぎないで...。ペットの命は、その長さや、全(まっと)うの仕方ではなく、その生の間を、いかに飼い主さんから愛されたか...そこが一番大切だと思うから...。だから、愛されたインコは、本当に幸せだったから、自分を決して、呪ったりしないでね...。

>>動物の命を自分で終わらせてしまうことはできない...その意味、とてもよくわかります。本当によくわかります。そして、それは正しいことだと思います。安楽死はあくまでも100人の人がいれば100の意見があり、それは、変わりやすく、一定しておらず、気持の浮き沈みの如く、変化するものだと思います。

温かい手の中で、愛を感じながら、そして飛び立てた幸せな小鳥達...

それはきっと、安らかで、幸せで、尊い旅立ちだったに違いないと思います。

本当に、こうやって、動物の為に必死になる人々の、溢れる愛が、嬉しいです...。
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