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温泉の思い出 混浴 1
看護婦になって最初に勤めた病棟のスタッフは、とても仲が良く、今でも年に数回皆で集まっている。私が日本に帰れば、飲み会を設けてくれたり、冬には毎年、車で近くの温泉街に行き泊まりでどんちゃん騒ぎをする。

その時には、当たり前のように混浴をするのが常で、宿泊する宿に混浴の出来る風呂がなくても、どっちかがどっちかの風呂場になだれ込んで皆で入る。

これは、私がまだ20代前半の若かりし頃から始まった“行事”で、今では一番若かった私達でも30代半ば、もう定年退職したスタッフも皆で混浴である。

混浴は、大抵は内風呂ではなく露天風呂でする。

露天風呂は、よく板一枚で仕切られていたりするので、酔った勢いで板を乗り越えたり、壊しては相手の風呂へと潜入するのだ。

この混浴を初めてした冬のこと。

温泉に行けば、最低3回は湯に入るという暗黙の了解があるので、夜はもちろんのこと、朝も混浴常態となってしまった。

夜は酔っ払っていて恥ずかしさもなかったが、さすがに翌日の朝となれば、いくら仲が良い男女とは言え、それなりにお互い恥ずかしさが残った。

医師は皆、男性で、看護師や助士さんが女性という私達の仲間、湯船から出るのが一苦労なのだ。

明るい朝日が真っ白い雪に反射して更に辺りは明るく思える。男性軍から先に出てもらえば良いのだが、男性軍はなかなか湯船を出る様子がない。

その時、私は、歯を磨きながら湯船に使っており、口の中が一杯で、でも裸で皆の前に出て口をゆすぐことも出来ずにいた。

息が出来ずに苦しんでいた。

友人の医師が、“湯船に浸かったまま、そこで吐き出せ”と言ってくれたが、裸を見せる以上にそれだけは頑なに出来ずにいた。

そしてもう我慢できなくなり、仕方がなく、そのまま ... 飲んだ!!

これが生まれてこのかた初めての、何とも気持の悪い体験であった。

混浴の朝 ... 思い出すのは、この歯磨きの香りと味 ... しばらく気分が悪かった。

*** 写真はよく皆で泊まる旅館の、その、混浴(無理に)露天風呂 ***
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by yayoitt | 2005-09-22 01:44 | 思い出
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