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国際結婚、恋愛のすすめ (3)日本到着
98年のクリスマス、寒々と晴れた青い空、京都の市役所にやっことマイケルは自転車のタイヤを転がしていた。

結婚届を提出に行くのだった。

…書類が足りずに、結局、12月25日の結婚記念日計画はならず。

マイケルが初めて日本に到着した時、そこから色々な“あとで笑える話”が生まれたのだった。

オーストラリアで出会い、お互い、そこに見切りをつけて、一緒に日本に行こうか…と決まってからマイケルは、一旦スコットランドへ帰った。そして、私のオーストラリア出発に合わせて、彼が昔働いていたタイランドはバンコクで待ち合わせすることに。今度は私が数日先に日本に帰り、両親に直接事情を話し、後でマイケルが独りでタイから名古屋国際空港に到着した。

名古屋まで父の運転する車で迎えに行き、緊張する父と共にマイケルの出迎えを待っていた…がしかし、彼の飛行機が到着し、次々に乗客が降りてくるが、彼の姿がない。

もう誰も出口から出てこなくなってもしばらく、彼の姿はいっこうに現れず、私は半泣きで“気が変わったんだろうか…”とヒステリックになり始めた頃、空港のしかめ面のでぶな職員に連れられて、マイケルが、出てきた!!

私を見つけると、苦笑いをして首をすくめる彼 … 迷子にでもなったんだろうか?泣いていたんだろうか?ぐずっていたんだろうか?おなかは空いてないか?

緊張しながら紹介された父と笑顔を交わす彼 … 後に父がこの時のことをこう語った … マイケルに会うまでは、結婚もしてないのに同棲してて、日本でも一緒に住むと言うけど、いい気がしんかった、でも、空港で初めて会った途端にその思いが綺麗に消えた。

後に、義父をサル、サルと呼べる仲になるだけあって、最初の印象がお互いにかなり良かったようである。

さぁ、一体どうしてあんなに時間がかかっていたか ??

どうやら、税関で、“英国人にてタイから来た”ということでマリファナやドラッグを密輸しているのではと疑われ、彼だけ別の部屋に連れて行かれて、服を全部(正確にはパンツいっちょ♪うふふ)脱がされ、鞄の中も全部出して調べられたと言うのである。

彼は、かなり怒っていたのだが、初対面の父の手前、それは表には出さなかった。それにしても、散々調べ上げた挙句、誤りもせずにむっつりデブに誘導されて、まるで犯人扱いはちょっと考えものだと思うが… 取り敢えず、何はともあれ、気が変わったわけでもないし、私が嫌になってタイの女性に惚れたわけでもなく、事故に遭ったわけでもない、泣いていたのでもないし、おなかも空かしていなかった。

こうして、父の運転する車で、飛騨の我が家へと3時間近くかけて向ったのだった。
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彼がその行く道のコンビ二で、父に買ってもらった缶コーヒーを飲んで、思い切り顔をしかめて舌を出し“グェ”と言ったのが、彼のそれからの日本滞在全てを物語っていた。
by yayoitt | 2005-07-14 05:54 | 国際結婚って...
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