母が、船便にそっと詰めて送ってくれた本がある。
3ヶ月後に届いたそれは ・・・ 遠藤周作 母なるもの 九州は、かくれ切支丹(キリシタン)の子孫を追う作家の話。 読みながら、色々なことを考えていた。 ・・・ 私は、信じるものの為に命を捨てられるのか? 踏み絵などを思うとき、それは、失う命ではなく、拷問の苦痛である。 だから、問いを正そう。 ・・・ 私は、想像を絶する痛みの中で、自分の信じるものを貫けるだろうか? 私の信じるもの、つまり、命をかけて守りたいもの ・・・ それは、動物だ。 ・・・ 動物の命の為なら、自らの苦痛を取引できるだろうか? 弱く、自分がかわいく、卑怯な人間の私に、それができるか? きっと、できるのだ! と言いたいが、答えは出せない。 熱心で寡黙なキリスト教徒である両親は、神の為になら、そうするかも知れない。 偶然にも、先日、おっとさんがエジンバラに来た時に、こんな話をしてくれた。 魔女狩り の話。 魔女狩りで、魔女だろうと思われる女性を、水責めにする。 つまり、水の中に無理矢理、顔を突っ込むのである。 そして、もしも死んだら ・・・ その女性は無実、つまり魔女ではない。 でも、死ななかったら ・・・ その女性は魔女とされ、火あぶりになった。 魔女、という疑いが科せられた時点で、生かす予定はないのである。 ![]() 魔女狩りの根拠とされたのは、皮肉にも旧約聖書のある文章である。 ゛ 女呪術師を生かしておいてはならない ゛ 出エジプト記 22章18節 信じるものの為に、苦しみののちに命を落とした人々。 信じるものの為に、苦しみを与えて命を奪った人々。 そこには、単純に線で結べるような繫ぎはできない。 けれども ・・・ 信じる者と、信じる者を恐れる(忌み嫌う)者が、存在するのが興味深い。 ![]() わたしは ・・・ 動物の命の為なら、自らの苦痛を取引できるだろうか?
by yayoitt
| 2010-09-30 04:35
| スコットランドって...
|
Comments(16)
こんにちは。
いつも楽しみにしています。 ブログをお引っ越し致しました♪ 今日も素敵な一日でありますように♪
Like
![]() ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
![]()
未知なるもの、目に見えないもの、三次元として証明されないものへの恐怖って「力」という意味で人間は強い恐怖心を持つんだよね。それを判断できないほどの恐怖で、残酷に全てを処分しようとする。
動物に対してもそうじゃない?熊なんてそう、その力を恐怖心から、理由を求めず処分する。 中国なんかもそうだよね、っというか人間ってそうなんだよね。 恐怖心から全てを破壊し抹殺する。 西洋文化も残酷だから、でも見えない力に対する恐怖で差別したりアイヌなんかもそうだよね。ケルトなんかもそうじゃないかな? 魔女、女性は男性よりも神秘的でより力が在るのかもしれないね三次元に属さない力も含め。だから男性はこのように昔から女性が怖いのかもだから支配の利く下の存在と化して来たのかも。子供もおなかで育て生むしね。 現代に生まれてよかったね。もしかしたらその時代も生きていたのかもしれないけど、今は今に居てよかった~。 ![]() ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
![]()
こんばんは~ やっこちゃん。
自分の命をかけても守りたいと思うもの。 たぶん こう書いている時点でやっているようなものではないのかな? たぶん いろんな場面があるけど 急な場合は やっぱ 身体をはるし・・ 私も馬鹿だと言われても 助けたい。 でも 動物たちにも想いがあるだろうから 結局 私たちがたすけられたりしてね。 あの仔たちの方が潔いかも? 賢いし・・(笑) だから この答えは 「やっこは できる。」 って ことで。 そうそう 島原へは行ったことあるの? 機会があれば 行きたいなあー。 今日から10月 良い週末 お過ごしくださーい。
う~ん とっても難しいですね。
人間は本来は思いやりのあるものだけど、 時には残酷な生き物になってしまいますね。 それが、時代であったり、宗教であったり。。。 でも、自分の信じるもののために何かが傷つかなければ、 それは本物だと言えると思います。 やっこさんは動物たちの命のためにほんとうに頑張っていると思います。やっこさん、尊敬します。 ![]()
踏絵を踏めるか。
アイッシュビッツの極限状態で他の人の為に身代わりになれるか。 私は出来ない・・・と思う。 踏絵は躊躇する事無く踏み。 押し黙って嵐が過ぎるのを待つ。 そうする・・・と思う。 でも、ほんの少しだけその場にならないとわからないかもと思う事もアル。 ![]()
マーガレット さん
こんにちは! どうも、ありがとうございます。 ブログ、引っ越しされたのですね。 ゆっくりと、伺わせて頂きます。 マーガレットさんも、良い週末を!! 風邪をひかれませんように!! (只今、風邪ひき中 笑)
鍵コメ at 2010-10-01 16:24 さん
これは、本当に、前から気になっていたので、実際に どうやってやるんだろうって、思っていたのです。 それを、とてもわかりやすく教えていただいて、感謝です!! 株が ・・・ ふふふ いや、でも、株自体が、ないのですよ~ 爆 こちらでは、売ってないのです。 あんなに便利なのに、どうして使わないのだろうと不思議に 思うのですが、私も、家で使うのは、日本に帰った時に 買って来た物なんですよ。 本当に本当に ・・・ 甘えますよっっ。 宜しいのですか!! 嬉しいです。 それを持って、病院で試してみて、ご報告します!! 優しい鍵コメさん、ありがとうございますっっ。
しづづちゃん
しづちゃんは、とっても上手く表現をするなぁ ・・・ と 読みながらしみじみと思ったよ。(今更のように ・・・ ふふふ) うんうん、確かに、そういうものへの、言われない恐怖ってあるよね。 そして、それを洗い流そうとする動きって、とてつもなく恐ろしい。 あぁ、私も思ったよ、熊のこと。 だから、共生という動きではなく、抹殺しようとする。 ・・・ 理由を求めず処分 その通りだよね。 人間は、そんなもの、本当に、そうなんだろうな。 人道ってなんだろう ・・・ と思うよ。 何か違う ものを恐れ、そして、抹殺する。 力がある(ように感じる)ものを、恐れ、抹殺する。 こういう歴史があっての現代、だけれども、同じようなことは 色々な場所、国で続いている ・・・。 本当に、人間って、怖いよ。
鍵コメ at 2010-10-01 22:38 さん
鍵コメさんの言葉、正直な言葉を、とても嬉しく読みました。 私も、記憶の中では、何度も繰り返して読み、聞き、知識として 知っている神のこと ・・・。 ・・・ その時その時、誠実に生きていたらいいと信じてる その言葉が、とても胸に重く残ります。 そうなんです、本に線を引いて読んでいたらしい母の本。 私に、何を伝えたいかは、明らかなんですよね。 ふふふふふ 鍵コメさん、ありがとう!!
manabi さん
おはようございますっっ。 ふふふ 自らの命を代償に守りたいと思うもの。 確かにあるのだけれど、本当にそれができるのか ・・・ よく、自問自答をするのです。 そうなのですよね。 動物たちに私は、確実に、救われているんです。 どんなに、彼らを守りたいか ・・・彼らの身代わりになりたいことか。 彼らの、底無しの愛情には、頭が下がるばかりです。 もしも、そんな状況になった時に、私はできる! と言いたい。 ふふふ そう思っています。 島原、行ったことないんですよ。 カソリックではないけれど、両親も、行きたい場所だと思います。 私も、いつか、この歴史を覚えながら巡ってみたい。 もう、10月ですね。 風邪が悪くなってしまったけれど(苦笑)、のんびり週末中です。 良い日曜を!!!
nano-shinki さん
本当に、そうなんですよね。 とても難しい ・・・。 歴史を見ても、今の人間の行動を考えても、やはり、 何かを信じる為に、人は、迫害したり、他の命を奪うことが できるんですよね ・・・。 戦時中に、天皇の為になら何でもできた日本人も、同じだよね。 ・・・ 自分の信じるもののために何かが傷つかなければ、 それは本物だと言える 心を痛め、自分自身を傷つけて、それが心でも身体でも時間でも 世間体でも ・・・ そうしてでも、守りたいと、願います。 maama、私は本当に、尊敬なんかには値しないです。 弱くて、情けない人間なんだよ。 思いと行動が、同じように動けないことも多いし ・・・。 けれど、愛するという自然な思いは、燃え続ける。 そこに、時間と身体を割くことができたら ・・・ と願います。 本当に、ありがとうね。 愛おしい命だよね。
coco さん
アイッシュビッツの人の為に身代わりになれるか ・・・。 あの、残酷な状況のことを読んだり見たりしてきて、自分に それができるか ・・・ 本当に、足がすくんで震えます。 私がまだクリスチャンだった頃、よく思ったものです。 その場をしのぐ為に、踏み絵くらい、どうして踏めないのだろうと。 踏み絵の場合は、他の村人やキリシタン仲間の前で 踏まされるから、生き残った後の、後ろめたさや非難も あったようで、その狭間で、自分は何を選択するのか ・・・ と 考えるだけでも、身震いします。 その状況で、その場に置かれないと、自分がどうするかわからない ことって、ありますね、その通りだと、思います。 人は、なんだろう ・・・ と素朴ながら答えの出ない疑問です。
|
カテゴリ
全体やっこのプロフィール やっこは、こんな人 動物病院での出来事、仕事 動物病院レポート ケースから 安楽死に思う 愛する動物のこと 保健所の動物のこと 皆様へのお願い 動物のこと ヴェジタリアン ヴィーガン人生 愛犬ノーマンのこと 迷い犬、犬のこと 飛騨での生活って ポリッジという名の犬のこと マイケルのドッグウォーキング 英国暮らしって... 英国文化って... 国際結婚って... スコットランドって... 恋愛とは... 穂高の恋人達 思い出 Go Go Girl やっこの思想 看護婦時代 看護学生寮の思い出 癌の告知に思う 両親が来た! 遠くにて思う日本 English マル島旅行記 アイスランド旅行記 やっこのグッズ やっこのファッション やっこのB&B 06 羽伸ばし日本旅行 スコットランドフラリ旅 ロードオブザ やっこ イタリア、山とハート紀行 07 日本秋旅行 ノーマンの手作りご飯 自然環境のこと クリスマス07’ 08 日本旅行 09 Japan~~~~ 09 Knoydart の旅 10 にっぽんっっ 10 Sutherland ヘロヘロ旅行 10 ノーマンとの初ホリデー 2011 日本紀行なんだな 2011 ドラミテ旅行 2012 日本のんびり旅 2012 Torridon 歩け歩け旅 2013 春 ノーマンとのホリデー 2013 飛騨でゆっくり里帰り 2013 ドラミテ旅行 2014 ノーマンとのホリデー 春 2014 やっぱり切ない日本旅 2014 秋、ノーマンとのホリデー 2015 春 ノーマンのホリデー 2015 秋 ノーマン思い出旅行 2016 春 アラン島な旅 2016 秋 日本の、秋 2017 ボーダーズの旅 2017 空梅雨だよ~日本旅行 2017年 9月の休暇 日本3ヶ月滞在紀行 2018 未分類 以前の記事
2019年 02月2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 11月 2004年 10月 2004年 09月 2004年 08月 2004年 06月 検索
最新のコメント
お気に入りブログ
ITエンジニアで2児のP...季節を感じて 生きる詩 ト-キョウ ガイジン モデルズ タカピョン♪のダイエット... 共生日記 3×ビーグル!!! あぷりしえいと その日がくるまで 人間は動物より偉くはない... Requiem for ... ぐるぐるはんぐる Country life... ハワイで生きる! Dute 僕の毎日 ちゅっちゃん日記 murmur of a ... フィリピンで子供と英語留... burnet hillの... A Slice Of... *わんだFUL日記*Ⅱ I LOVE PETA Onajiondo しろやぎの『あごひげ』 リボーン ビーズ工房 Bijout... momo&mimi大作戦 サンハウスの毎日 ほんわか狆太郎 LIM official... aroma amore Azure Time ポッキー&アースとの暮らし フリーざんす独身女[マル... なのねこ夢気分 ラヴレター いっしょに歩こ! 茶々の里 やっぱりシュウベルト 記事ランキング
exicte 以外のリンク
Gon-gon's Curiosity
天水の櫻花楼だより ぷちぱるブログ! Coo&わんさWeblog 英国花畑日記 サルーキ犬エディのお部屋 箱心製作所h a c o c o l o g y スコットランドAye! ピータン日記「夜の峠道」 風の匂い Cheers!~スコットランド便り J's cafe 虫籠日記 Dustys room 陽気な黒族 ママの無謀人生 ポッキーとの暮らし ゴールデンレトリーバーの男の子との日常 わんこ☆にゃんこライフ パブ店長はレスキュー犬! 茶々の間 エディンバラでお茶を 日本熊森協会 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ☆ 舞い落ちた 詩 ☆ 雪、ひらひら 引いていく 波の如く、 ありったけの 細かな思いを ざらざら抱えて 諦めたあの日々。 もう二度と会えないと 紫に染まる壁にもたれて 両手で濡れた頬を覆った、夕暮れ。 遠くから悲しく聞こえるフクロウ。 ホロホロと暗闇の中、泣き出した。 白い部屋の片隅で 身を縮めながら夢を見る。 深い森の果て その湖に辿り着く。 向こう岸にいつも あの日のあなたがいるようで 舟を漕ぎ出し、途方に暮れる。 近付くごとに にじんでうすれる 愛しい背中。 幻の吐息が冷たい床にはずみ、 静寂の波にはじけて散った。 確かに私達は終わった。 打ちひしがれて立ち止まる歩道、 跡形も無く失った空間。 見上げた背中と 2人で軋んで歩いた時の分だけ、 それが私にとっての強さだった 笑顔、思い出に 奪われ失い、 取り戻しては後悔し 辿り着いた最果て。 抱えると 湧き上がり零れ出す、 横たわる床から蘇る。 駐車場を 走馬灯のように映した 永遠の暗闇から降り続く雪。 2人で最初の瞬間 あなたに出逢えた、冬の息。 失うために素肌を探る。 離れるために強く抱き合う。 必死に重ねた季節と罰、 時をだまして みごもった愛情も 何もかもを散らして、終えた。 私達はあの冬の田舎町で、 凍ったかけらになった。 あの日は二度とは帰らない ただ静かに、空を舞う *** 不思議の世界 青さに泣いた 若さが揺れて、 一人暮らしの窓から解き放った。 真夏の午後 冷えた壁にもたれ しずくに心が濡れた。 何かにいつも縛られる 過去だったり 失った命だったり 目のくらむ永遠であったり それがなんであろうと 答えの出ない入り口から迷い込む 悲しい癖。 遠くに夕立ちの湯気が立って 草むらの虫たちが 羽を震わせだす頃 また一人 肩を抱きながら 不思議なせわしい世界へ 逃げ込んでみる。 母の胸に染み込んでいた あの、屈託。 世の中という迷惑な鏡の欠片で いつも傷ついていた 器用な子供。 空を見上げて泣くんじゃない 悲しいのなら。 海に思い出を投げるんじゃない 忘れないのなら。 青い空を仰ぎ、暗い海へとちりばめる。 *** どうして の向こう側 あなたと私の間には 答えの出ないどうしてが 沢山あったよね。 雪の降り続く 田舎町の駐車場 どうして私は あなたに惹かれていったのだろう。 かじかむ手を 強く握った冬の夜 どうしてあなたは 私を愛したのだろう。 守るべく誰かのことは 決して口には出さなかったよね。 激しさに 歪む部屋と心の行方 どうして二人は あんなにお互いを 求め合ったのだろう。 それなのにどうして 一緒に生きる道は、選べなかったの? あなたは私の空のようで、 いつも私を大きく抱え すっぽり包んでくれたけど 何処にも進む道や、道標はなく ただ永遠に自由があった。 私とあなたの間には 見えないけれど 感じる空間があったよね。 優しく側にはいるけれど お互い一番触れたい所には どうしても心が届かなかった。 悲しみも切なさも 分け合ってはみたけれど どうしてか 何一つ答えはでなかった。 今もまだ 私はあなたを 忘れられずにいる。 ざわめく駅 初夏の陽射しが零れだす どうしてあの朝 私は二人のことを 終わりにさせたのだろう。 *** 生きていくこと どこかで生きていくこと 誰かと生きていくこと それがどこであれ、それが誰であれ 人は悩み、苦しみ、笑い、幸せを感じる。 自分の人生を生きてみること 誰かの為にではなく 誰のようにでもなく 自分だけの為に歩いていく その一生がどんなに大切か。 自分らしく自分だけの人生を生きる それは当たり前のようで、 誰でもが出来るわけではなく、 苦しみ立ち止まり後悔したりする。 1人の人間として、 自分の為に自分らしく 一度きりの自分を生きる。 そんな風に、生きてみたい。 *** イマージュ 映像 いつも二人の出会いは あの別れの朝から始まる。 眩しい日差しの中 最後にあなたが言った言葉は 駅の騒がしさにまぎれ込み 私の耳には届かなかった。 ただ、寂しい笑顔だけが心にしみて 振り向かずに私は走った。 私は知っていた それが別れの瞬間になることを。 そしていつまでも ずっと後悔し続けることも。 あの日、二人を終らせてから私は 色々な想いをザラザラと抱えて 引く波のように戻っては後ずさりする。 あなたに会いたいと 心の岸辺に、 小舟を出してはみるけれど 向こうの岸にあなたの幻を見るだけで ただぼんやり浮かんでいる。 遠くに ふくろうが ないている。 しめった木の葉をついばみ 落とした影をじっと見つめる。 あの日のことを あなたも思い出すだろう。 眩しい日差しと 街の喧騒に 二人がちぎれるように 離れていった朝もやの駅。 そこからいつも始まるイマージュ。 映像。 *** 自然に生きていくこと どんなに年を重ねても どれほど違う人と挨拶しても こんなに苦労して、なんてため息吐いても この上なく愛されて、なんて誰かの言葉に プッと鼻で笑っても これほど目じりの皺を伸ばし どれほど違う微笑を作ってみても こんなに苦労したからこそ、 なんて結果は余り無くって この上なく愛されていたいのは 本当は本当は私自身なのに。 自然に生きてくなんて 私にはできない。 いつも誰かの仮面をかぶっていたい人。 それが自然の私というなら、 こんな鏡は割ってしまおう。 *** NORMAN THE BEAGLE Norman、 出会えて本当に良かった。 Norman、 私達で本当に良かった? Norman、 この国に一緒に来れて嬉しいよ。 Norman、 この国に連れて来られて、嬉しい? Norman、 まだ、何もわかんないよね。 Norman、 本当は何もかも、知ってるんだろうか? Norman、 あなたの名前は、Norman、びっくりしないでね、 Norman、 そのかわいい顔と、ハンサムな男の子が一杯寄って来る 女の子らしい香り… でも、ノーマン、それは男の子の名前なんだ。 Norman、 覚えてる? 昔は、クルミちゃんっていう、かわいい呼び名があったこと。 でも、ノーマン。 私達はあなたが、 ノーマンであってくれなきゃ、いやなんだ。 Norman、Norman、Norman。 誰よりも私達はあなたを愛してるよ。 Norman、わかってる? Norman、きっとわかってるね、その目つき。 Hmmmmmmm Norman、ため息ついて眠そうにゆっくりあくびした。 *** 夢の言い訳 私は沢山、夢を見る。 モノクロームで、いつも古い映画のような。 訳のわからないそんな夢たちを記憶しては、 理由付けしたくなる、悲しい習性。 日本では昔は、 好きな人が夢に出てくるのではなかったらしい。 夢に出てきた人が、自分のことを想っているのだとか。 夢で夢を叶えたり、 夢から覚めてほっとしたり、 夢には幾つも言い訳がある。 ブログパーツ
ライフログ
ファン
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||