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不思議な声を聞いた
霊感とか、第6感とか ・・・

そんなものとは程遠い、感情だだ漏れ人間の私。

今日、とっても不思議な体験をした。

思い間違い、勘違い ・・・ と思い直しても、つじつまが合わない。

やっぱり、確かに、聞いたのだもん。

よく、わからないけれど、とにかく書いてみよう ・・・ と。
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朝、病院に電話があった。

 昨夜、飼っていた猫が車に跳ねられて死んだんです。

 体は、キャリアバッグに入っています。

 持って行くので、適切な処分をしてもらえますか?


人間社会で暮す、外に出て行く猫には、いつも 交通事故 というリスクがある。

だから、こういう悲しい電話も、少なくはない。
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飼い主さんが、バスケットに入れた毛長の猫を連れて来たのは、今日の午後。

もう、一晩経っていたので、体はすっかり硬直してた。

確実に 死んでいる 状態で、冷たく硬く、歯茎や舌の色も変わっていた。

飼い主さんが、遺灰を戻すように手続きをして去った後 ・・・

私は同僚と2人で、明らかな外傷もなく、即死したであろう猫を見つめていた。

置物のように冷たく硬く重たい猫を、私はしばらく抱きしめた。

そして、動物の遺体を焼却してくれる業者に送る為の、処理をした。

猫の体は、専用の(遺灰を返す)袋に入れて封をした。 
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業者の人は、週に2回、回収に来る。

それまでは、建物の一番寒い所にある 遺体安置所 に置く。

その安置所は、厳重に鍵がかけられている。

私は、袋に入った猫を片手で抱えて、同僚が  を渡してくれるのを待ってた。

それは、オフィスの中。

私と同僚、そしてインコのチャーリーがいただけ。

今日は、犬が2犬、手術の為にケネルにいて、獣医師は手術中。

猫の手術はなく、他の動物はいなかった。
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同僚が鍵を探っている時 ・・・

 なぁ~~~~~~~~~ぅ

私は、猫の鳴き声を聞いた。

左手に抱える袋の中から聞こえた。

私は驚いて、小さく叫び声を出した。

同僚がその声にびっくりして振り返り どうしたの? と尋ねた。

確かに、聞いたから、それを同僚に話し ・・・

 まだ、生きてるのかも?

と言うと、同僚は首を振り、それは絶対にないはずだと言った。

 死んだのは昨夜で、それから12時間以上、経ってるし ・・・

 それに、一緒に体を見たでしょう?
 

確実に、猫は死んでいた。

死後硬直が進んで、石のように冷たく固かった。

だけど、本当にはっきりと声を聞いたから。
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同僚が怖がって、そして私を心配してくれたけど。

私は、独りで遺体安置所に向かった。

確かに、猫の声だった。

しかも、少しくぐもっていて、まるで袋を通して聞こえたみたいだった。

でも、この目でちゃんと、死んでいる猫を確かめたし ・・・。

遺体安置所で、しばらく猫を抱いたまま、袋の上から撫で続けた。

もう、2度と声は聞こえなかった。

色々と考えてみた。

死んでから、体を動かしたことで、体内の空気が漏れて声が漏れた?

だけど、舌根が沈下して、口蓋をふさいでいるはずだし ・・・。

私は、とにかく考えるのをやめた。

そして 自分の胃が鳴ったんだと思うことにする と、同僚には伝えた。
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けれども ・・・

あんなに、はっきりと聞いた猫の声。

あれは、何だったんだろう ・・・ と思うけど、わからない。

ただ、また1つ、愛おしい命が虹の橋を渡ったことだけが、事実なんだ。
by yayoitt | 2009-11-04 05:18 | 動物病院での出来事、仕事
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