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仕事帰りの、ふらり寄り道
土曜の午前中の仕事が終わる。

街に向かう人々で賑わうバスに乗る。

殆どの家族やカップルは、街の一番、賑やかな場所で降りる。

皆、ショーウインドウの服や靴、カバンを見ている。

良いお天気になる、週末の始まり。

いつものバス停、ひとつ前で降りてみる。

そこから人通りを避けて、歩く道が、好きだ。

最近、新しく出来たギャラリー ・・・

イングリッシュブルテリア の絵が掲げてあったけど、もうなかった。

でも、床には 月を見上げるウサギ がいた。

そして、寂しそうに誰かを待っているような ロバ もいた。
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窓に近付いて、目を凝らして読み取る ・・・

 うわっっ あのロバさん、一か月分のお給料より高いわ

ゆっくり、太陽が当たり場所を選んで歩を進めると。

急な坂道に不器用に建っている煉瓦の建物。

エジンバラプリントメーカーズ というスタジオ/ギャラリー。

現在、行なわれている催し物のポスターが気になった。
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美しいトロフィー という題名の1人の女性アーテイストの作品たちらしい。

パッと見た時には感じなかった、気が付かなかった。

 うわぁ~、熊だぁ、熊 ・・・ 

 なんて、綺麗なんだろう ・・・

 いいなぁ、熊は


だけど、彼女の他の作品を見て、なんだろう? とわからなくなった。
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どの作品も 狩りで得た獲物 と 狩りで獲物を得た人 の版画作品だった。

長いエッセイだったから、かいつまんで読んでみた。

 その狩猟という、モラル的なことよりも、それをどう感じるか ・・・

 殺す ということの行為の後の、彼らの笑み、誇らしげな表情 ・・・

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そのポスターの作品の中に、初めは、熊しか見えなかった。

でも、確かに、熊の背後に黒い影があった。

今、殺したばかりの、人の影だった。
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ギャラリーを通り過ぎて、帰路を急ごうと思った。

空っぽになった 通称 ハト屋敷(やっこ命名) で立ち止まる。
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やっぱり、誰もいない。

数ヶ月前には、無数のハトで一杯だった。

子育てを終え、また来年、子供を育てる屋敷として、戻ってくるのだろうか?
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秋から冬に ・・・

寂しげに、でも、それが当たり前と暮らして行く。
by yayoitt | 2009-10-17 17:40 | 英国暮らしって...
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