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仔犬 Angus(アンガス)の行方 ・・・
 “ Miss M が、新しい犬を飼ったんだって・・・ ”

 “ えええーーー!!”

 “ それがねぇ・・・、ラブラドールの仔犬なんだって・・・ ”

 “ えええーーー!!何だってぇ??? ”

 “ はぁ・・・・・・ ” 一同が大きな溜息と憤り

こんな会話が交わされたのが1月中旬のこと。

Miss M の先住の犬はヨークシャテリアで、去年の秋、19歳にて安楽死で虹の橋を超えた。

19歳のヨーキー、生涯の最後の4年ほどは、真っ暗闇の中、何も音が聞こえない中、ただただ怯えて暮していた。

盲目になり、耳も聞こえなくなった数年間、恐怖のあまりに触られることも、歩くこともままならなかった小さな犬を、Miss Mは毎日、文字通り引き摺って歩いていた

盲目で耳が聞こえなかったものの内臓は丈夫だった為、病気はなかったが、毎日が恐怖の連続であったのでは・・・

そう考えた獣医師は、度々、Miss M にそれとなく安楽死を勧めてみたが、頑固に断わり続けていた。

安楽死直前のその小さな命は、怯える塊り だった。

Miss M は50代半ばだろうか、少し知能に不自由があるようで、1人暮らしの彼女には毎日、ケアーワーカーが携わっている。

自分の食事を作ることも出来ないので、毎日、バスに乗って空港(何故に空港なのかはわからないが)のレストランに食事をしに行くらしい。

小さなヨーキーがいた頃には、“ アルカイダが天井から、犬をさらおうとしている ” と顔色を変えて病院に駆け込んできたこともある。

自分の面倒を自分で看られる状態では、決してないことだけは確かである。
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その Miss M が、どういう経緯でか、ラブラドールの仔犬を購入してしまったのだ ・・・ 。

生後8週の最初の予防接種に現れた彼女は、それはそれは自慢げだったが、予防接種前だというのに仔犬を床に降ろして、歩かしたりしていた。

雄の仔犬の名前は、Angus(アンガス)、スコットランドらしい良い名前である。

いつも彼女が持ち歩く、山ほどの荷物(3泊旅行してきたかと思うような大きな荷物を2~3こ持ち歩いている)と共に、落ちそうになりながら彼女の腕に抱かれていた。

その後の11週の予防接種の予約の頃、Miss M は度々に私たちに話していた。
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 “ チョコレートをばら撒けばそれは食べるものの、床に置いてある物は何でもかじるから困る、最近、しょっちゅう吐くし、下痢もしている・・・ ”

毎日のように窓口に来ては、昨日は何を食べた、あれをかじった、夜通し吐いていた、と報告に来た。

先週、彼女の希望で、Angus(アンガス)は詳しい検査の為に病院に預けられたが、簡単な検査から、内臓的に問題はないことは明らかだった。

結局、Angus(アンガス)の鼻が届く所に、ほかってある食べ物などが原因なのである。
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獣医師は決心した。

1人で歩くのでも、よぼよぼとしか歩けず、日中は食事の為に6時間も7時間も平気で家を空ける彼女が、この若い元気で力があり、今からどんどん大きくなって運動量も沢山いる犬の面倒を看ることは不可能である

それを、はっきり彼女に伝えることを ・・・。

Angus(アンガス)を迎えに来た Miss M はケアーワーカーの女性(Miss M が毎日数時間家を空けて食事に出掛ける間などアンガスの面倒を看たりする)と共に、獣医師と長い話し合いを持たされた。

話し合いの後、Angus(アンガス) を連れて待合室に出た Miss M は、そこで順番を待っていた人々に、 “ 今、獣医師から、この子を手放すように説得されたんだ ” と話していた。

やっぱり大きな荷物を数個抱えて、ケアーワーカーの女性と病院を出て行った彼女 ・・・ 獣医師曰く、どんなに今後待ち受ける状況を説得しても、それは理解が出来ていないらしかった。
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そして、数日前、Miss M が散歩中に Angus(アンガス) を叩いた、というレポートが他の犬の飼い主さんから電話で入って来た。

お転婆で手に負えない とぼやいていた Miss M、何か癇癪でも起こして叩いたんだろうか・・・。

それを、ちゃんと誰かが見ていた。

Miss M がいつも行く公園には、うちの病院の飼い主さんが集っている、だから、彼女と Angus(アンガス)のことも、彼らの間では  になっているのだ。

ケアーワーカーの女性も、獣医師に 何とか彼女がAngus(アンガス)を手放すように説得して欲しい、と打ち明けていた。

SSPCA にも連絡をする準備は出来ている。

多くの人々が、Angus(アンガス)を心配して、目を光らせている。
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Miss M だって、本当は愛しているのだ。

愛しているけど、事実問題、彼女といるとこの犬の一生は、惨めで悲惨なものになってしまう ・・・

問題の根底は、自分の生活もままならない彼女に仔犬を高額で売ったブリーダーの無責任さ である。

いずれ、このブリーダーも、SSPCAの調査が入るであろう ・・・。

しかし ・・・ 一度、Miss M の所有物となったAngus(アンガス)を、彼女から引き離すのには時間がかかる。

ゆっくりじっくり説得をして、彼女が本当に理解して納得して、手放すことを決心してくれるその日まで・・・。

ただただ、Angus(アンガス)が無事でいてくれることを ・・・。
by yayoitt | 2007-02-28 04:04 | 動物病院レポート ケースから | Comments(27)
目から鱗、口から涎(よだれ)のHappyやっこ
St Andrews(セントアンドリュース)の大学に通う、ブログを通じて知り合ったお友達 Nちゃん を、土曜の夜に我が家に招きました。

彼女は、ノーマンを見るなり、それはそれは嬉しそうに幸せそうに挨拶してくれました。

他の私の友人も家に集まったので、彼女に、素敵な仲間たちを紹介できたのが、本当に嬉しかった・・・。

この街で出会った仲間は、特別な強い絆で結ばれていると、しみじみ感じます。

それは、お互いに、似たような思い(特に寂しい思いや辛い思い)を持ち合わせているからなんだろうと、感じます。

我が家に集まった日本人妻、金妻ではなく、土妻の私達の話しまくる内容は、それはそれは・・・

想像をはるかに超えてしまいます・・・。

ふっふっふ

今回、遠くから初めて足を運んでくれた Nちゃん ですが、幾つかお土産を持って来てくれました。

私がヴィーガンであることを配慮してくれて、ヴィーガンOKトリュフ と、フレーバーコーヒー、そしてワインを、頂きました。

・・・ こ、こ、このですね、トリュフ なんですが ・・・

頂いた彼女の目の前で、すぐに封を開けて、思い切り一粒、口の中に入れてみたいんですが・・・。

もお~うんまいのなんのってぇ~、目ん玉が飛び出るほど、おいしかったんです!!

彼女の目の前で食べながら、私はそれを1度、他の友人が囲んでいるテーブルの上に、

 “ ね~~、皆で、頂こう~~~! ” 

と置いたのですが、余りの美味しさに、友人が何かの話に夢中になっているのを良いことに、そそくさと片付けてしまいました

全部で 7個 です、7個!!

7回、目ん玉が飛び出すような、天国にふんわり舞い上がるような、良い思いを出来るんですから!!

これはぁーーー、いっくら愛しい友人でも、シェアーはできません・・・。

とにかく ・・・ 美味しい ・・・。

今まで、ヴィーガン生活してて、食の面で心から 幸せ って思ったことのなかった私ですが、今回ばかりは、むっちゃ幸せ って、吠えることが出来ました。
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Booja―Booja というお店の商品。

祝い事や、ご褒美には、絶対にこれを買ってもらおう ・・・。

いつも手元にない方が、ありがたみが増しますしね ・・・。 

残りは、もう1個だけ ・・・

週末まで、とっておこうかなぁ~~~。

この1個の為に、今週1週間、頑張れるもんなぁ~~~。

ふふ
by yayoitt | 2007-02-27 05:20 | ヴェジタリアン ヴィーガン人生 | Comments(17)
日本のイルカ漁を、過去の歴史にしたい
じゃぁ、あなたは魚を食べないのですか?

じゃぁ、小さい魚は良くって、イルカやクジラはどうしてダメなんですか?

じゃぁ、あなたは肉を食べないんですか?

じゃぁ、魚を食べる大きな魚はどうなんですか?

じゃぁ、植物だって生きてるんだから、植物も食べないんですか?

じゃぁ、あなたは肉を食べる犬を飼っていないんですか?


・・・ こんな水掛け論は、やめよう

・・・ 気持ちの赴く方へ

・・・ 砂時計が落ちきる前に

・・・ 今までこれだけ虐げてきたのなら

・・・ 何か、変えたいと感じるものがあるのなら

(以下は、大切なお友達 スマイルさん からの文をそのまま紹介させてもらいます)
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日本では毎年2万頭ものイルカが殺されています。

署名アラート!イルカ達を救う! 署名は2種類あります、BlueVoiceとCare2からの署名運動です。なるべく詳しく署名の仕方を書きますので賛同して頂ける方は、ご協力よろしく御願いいたします。

◎まずBlueVoice.orgの署名

BlueVoice.org このページに行く。
http://www.bluevoice.org/sections/dolphins/save_jp.shtml

ページの下の方に
『イルカ保護にご協力いただくための詳しい問い合わせ先』と書いてあります。
そこをクリックします。

すると、アップウィンドーが現れますので、
そこに行って『TAKE ACTION NOW』を
クリックして下さい。

次の画面に
Your Name:
Your Email:
とあります そこに 名前とメルアドを記入。

『Send Email』をクリックすると終了です。
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◎そして あと一つ!Care 2 の署名。
これも下に署名の仕方を詳しく記しておきました。

米海洋学者ら、日本に残虐なイルカ漁の禁止を求めて誓願書集め
【ライブドア・ニュース 2006年11月21日】- AP通信によると、米国の海洋科学者と水族館労働者による団体が日本政府に対し、「残酷な手法で知的な種を狩猟するイルカ漁を禁止せよ」と要求している。これは、ロードアイランド州プロビデンスを拠点としている「オーシャン・プロジェクト」の会長で、元ニューヨーク水族館館長のポール・ボイル博士らが主導して、複数の団体と共同して提唱しているもの。
  同団体では、日本の一部で行われているイルカ漁は、イルカを浅瀬に追い込んで動けなくさせ、刃物で息の根を止めるもので、時には生きたまま内蔵を取り出すこともあると指摘する。団体の代表者のボイル博士は「意識あるまま虐殺し、長く苦痛を与える耐えがたい殺し方」だと強く非難、またイルカは鋭敏な知覚と自己認識能力など、類人猿に匹敵する能力を持った高度な生物だとし、日本政府に対して狩猟を禁止するよう求める誓願書100万通をインターネットで募集している。

●署名の仕方。署名はここから↓出来ます。
http://www.theoceanproject.org/actfordolphins/
 署名の仕方をこまかく説明↓以下

まずこのページの左のところ、Sign This Petitionってとこみて。
Enter your name.に名前を記入。

Display as "Anonymous"をクリックすると名前は公開されない様になるので
公開されたくない人はここに印をつける。

Sign Nowをクリック。

右に赤い字で(required)と書いてある項目は必要。
Name, prefix Mr、Ms、Mrs、Dr を選ぶ。
名前を書き込む。

Eメールアド



Female か Maleか 女性か男性か

City は 例:Kyoto

Stateは日本に住んでる場合、一番上(non-USA)を選ぶ。

Zip/Postal Codeで 郵便番号書き込む。

Country は自国を選ぶ 例:Japan

コメントしたい方はしてください。
下の例を使いたい方は使って下さい。
例1:I am Japanese, but I really want Japanese to stop this cruel murdering of dolphins.we love dolphins. Please don' t let japanese kill dolphins.

例2:Please don't kill Dolphins.
they are same as human!

例3:We love dolphins.
Japanse must stop this murdering of Dolphins.

例4:We protest murdering dolphins in Japan.

Previewをクリック。

次のページ:
Step3.であたなの署名の現れ方が表示されています。

Step4. ACLU'sからの緊急署名の情報を受け取りたいかたはここに印。

したのグリーンの箱の中
*Care 2 Action Alerts ここに印を付けると定期的にCare 2から情報が送られてきます。必要の無い方はここの印をはずす。
*Care 2 Animal Welfare Alerts
 ここに印をつけると虐待などから動物を守るためにどの様すすれば良いか情報が送られてきます。必要の無い方はここの印をはずす。

Add May signature!
をクリックすると、すべての作業が完了します。
おつかれさまでした。
Care2
http://www.care2.com/
http://www.thepetitionsite.com/takeaction/391762699?ltl=1172403236
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BlueVoice.org ↓
http://www.bluevoice.org/sections/dolphins/save_jp.shtml
(日本語)
http://www.bluevoice.org/index.shtml
(英語)

皆さん、本当にどうもありがとうございます。
by yayoitt | 2007-02-26 05:41 | 皆様へのお願い 動物のこと | Comments(12)
The Old Man and His Dog

彼は、老人ホームに入る為に、愛犬を犬のシェルターに連れて来た。

老人ホームでは、動物は連れてくることを許可されなかったからだ。

老人は明日、1人っきりでホームに移るのだ。
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目に涙を浮かべながら老人は、その犬をシェルターの受付の女性に手渡した。

彼が犬を手放す時、彼の心の中は悲しみで一杯になってしまった。
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そして、彼の犬、12歳の老犬は、
まるでその状況をちゃんと理解したかのごとくただジッとそこに座っていた。

彼のご主人をそれ以上悲しませまいと、精一杯の努力をしていた。
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老犬は、短い尻尾を少しだけ振り、目には愛情をたたえて、
さようなら を言っていた。

老人はゆっくりと、その建物を出ようと歩き始めたが、
途中で立ち止まり、向き直って泣き始めた。
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 “ 私に彼を返しておくれ ・・・ 一緒に連れて帰るよ ・・・

こんな風に別れるには、私達は余りにもお互いが近すぎるんだ ・・・

何とか、彼と一緒にいられる方法を、探してみるよ ・・・

それにどうせ、もう1日、あるんだしね ・・・ ”
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老人と老犬は、一緒に冷たくなって見つかった。

そこには、墓石を1つ買う分だけのお金が残されていた。

老人と老犬は共に墓に埋められ、その墓石には、こう記された。

  ようやく一緒に住める家を見つけたね

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by yayoitt | 2007-02-25 06:01 | 迷い犬、犬のこと | Comments(21)
名残 なごり
幼少に経験した思い、痛み、安らかさ、驚き ・・・

身体の傷も心の傷も、良いものも悪いものも時に、瘢痕 となって残ることがある。
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私は額に  がある。

つかまり歩きをし始めた頃に、つかまっていた手が滑り、とがった角でおでこを打ちつけ穴が開いたらしい。

母親は、ぱっくりと口の開いた私のおでこを手で押さえ、つっかけ掛けて血だらけになり、泣きながら近隣の医者に走ったらしい。

おでこの傷は、もう37年も前なのに、触ると少しだけ 痛い

想像する母の泣き顔とか、姉たちの戸惑いとかを思うと、違うところがしくしく、痛い

そこには、ちゃんと名残がある ・・・ 。
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私は甘えん坊で鍵っ子で、小学校2年生くらいまで 親指を吸っていた。

親指を吸いながら、自分が着ている肌シャツとか、使い古したガサガサのタオルの端っこを違う方の手で擦り擦りしていた。

いわゆる、ライナスセキュリティーブランケットである。
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吸う指は必ず左手の親指で、右手の親指とひとさし指で荒い布の面を触っていた。

今でも、左手の親指を口の中に含んで吸ってみると、正直、ホッとして安心する

次に、右手の親指を銜(くわ)えると、こう直感する。

 ・・・ この指じゃない!味が違う!

そこには、ちゃんと名残がある ・・・ 。
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子供の頃から、涙オシッコ鼻水 ・・・ 水性の物はダダ漏れてた私。

家族の団欒の時、その頃は若くて怒りやすかった父に、突然に怒鳴られることがあった。

ビックリと怖さで、怒鳴られた瞬間に ジョーーーッ とお漏らししたものだった。

その後にようやく追いついて  が溢れるんだ。
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大人になってからも、失敗したり、怒られたりした時に私は、瞬間的に急にオシッコを漏らしそうな感覚に陥る。

あいにく、実際に漏らしたことはないのだけれど、このまま本当に漏らしたらどーーしよう??って心配にはなる。

そこ(多分、私のこの膀胱 ・・・ )には、ちゃんと名残がある ・・・ 。 
by yayoitt | 2007-02-24 18:05 | 思い出 | Comments(15)
危険だから香しい 悪魔の花嫁
小学生の頃に出会い、新刊を待ちわびては全巻17巻を購入したマンガ本

悪魔(デイモス)の花嫁

何が良いって、もぉ~~、あの悪魔(デイモス)の美しさ。(鼻息フンッ)

たとえ結ばれた末が死であろうと、あの悪魔(デイモス)となら、奈落の底に落ちても良い。

おませな小学生は、そんなことを考えていたものだ。

第一巻の最初のお話、暗い金曜日に始まり、ミモザ館の特別料理で締めくくられているが、全体の話としては終わっていない。

最終回がないまま、の未完のお話だ。

主人公の美少女 美奈子 は、名前はとても日本人っぽいのに、どう見ても 金髪の西洋人 にしか見えなかった。

それなのに、薪能(たきぎのう)を舞台に、耳がツンととがって黒い羽根を生やしたデイモスと畳の上で落ち合う彼女のシーンは、なんだかノスタルジックでドキドキした。

百壱物語 だとか、ポーの家、恋心を燃やした狼が人間に成り代わる 耳を切る女 ・・・

合計103にもなるどの話も、読み終わった後に1つのメッセージが残って、そこにはちゃんと 哲学 があった気がする。

そう、昔から親しんでいた 童話 のような。

時間が経つごとに失くして行ってしまったマンガ本 ・・・

今度、日本に帰ったら、全巻を揃えて買って帰りたいなぁ ・・・。
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by yayoitt | 2007-02-23 04:55 | 思い出 | Comments(28)
トイレ な 話 (幽霊屋敷)
またまた、トイレの話 である。

やっぱり、トイレの話 が好きである。
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私の生まれ育った家はとても古くて、水場 がほぼ外のような所にあり、そこ全体をビニールで覆ったような場所だった。

風呂もなかったから、新築をすることとなった高校に入る頃まではずっと銭湯通いだった。

トイレは、敷地内の一番奥深く、日の光が一筋さえ届かないので真っ暗で、裸電球がぶら下がっていた。

冬は寒いし、夏は カマドウマ という虫があちらこちらで跳ねたり動いたりしていて、年間を通して、私は我が家のトイレでお尻を出すのが嫌だった。

ボットン便所の為に高さがいるので、ほぼ外のような床から、数段階段を上がっていった所にあり、扉も周りも古い板張りで、いつ床が抜けるか不安だった。

思春期だった姉たちが、少しでもお洒落なトイレになるようにと壁紙なんかを貼ってみたこともあったが、暗闇の中でぼんやり浮ぶ絵は、子供の私には耐えられない怖さだった。

更に、私が どうしてもこのトイレを好きになれない理由 があった。

このトイレが位置していた我が家の場所は、隣家に面しており、隣家と我が家の間には幅70センチほどの通路があった。

通路と言ってもどこにも続いておらず、それは裏に隣接する家の壁で止まっていた。

幼い頃に聞かされた。

 “ このなぁ、通路でなぁ、昔、人が首をくくって死んだんや ”

・・・・・・
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自殺した人の魂が浮遊しているかも知れない、カマドウマが飛ぶ、お釣りは来る、そこは抜けそうにミシミシ言う、壁紙の女の子は不気味に笑う ・・・

そんなトイレが、怖くて嫌いで堪らなかった。

私は小学校に上がってからも自分の部屋というものはなかったので、いつも父と母の間で川の字になって寝ていたが、夜中に目が覚めてオシッコに行きたくなると辛かった。

まず、母親 を起こす。

起こされた母親は、気温によってはトイレまで付いてくれたこともあったが、寒い時だと布団から出るのを嫌がった。

 “ ちゃんと目を覚ましとくで、行って来い ”

と言われ、その言葉を信じながら、一人で突っ掛けを履き、昔誰かが首吊り自殺した場所の横へと歩いて行くのだった。

数歩歩いては、母を呼ぶ。

 “ かぁちゃーん? ”

 “ はーい、起きとるで大丈夫やよー ”と母の声。

母が目を覚まして待っててくれるから大丈夫だ、とまた前に進む。

裸電球を見上げると、蜘蛛の巣が暗闇からぶら下がって、風もないのに揺れている。

 “ か、かぁちゃーーん? ”

 “ ・・・ ”

カン カン カン ・・・ 恐怖度が増してくる。

 “ が、がぁーーーぢやーーーん゛ ! ”

 “ ふ、はーーーーい、起きとるよー ”

幼い私は、そんな大人の嘘が見破れずに、それだけで勇気を振り絞るのだ。

古い木で出来たトイレのドアを開け放したまま、子供には大きすぎる穴をまたいでお尻を出してしゃがむ。

暗闇の中で目が慣れてくると、木目が人の顔に見えたり、笑う妖怪の顔だったりしてくる。

突然、尻に冷たい風が触れる ・・・

 “ がああああああああぢよおああああああああああああぐあああああ!!! ”
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もう、誰を呼んでるのか意味不明。

しかし、母の声は聞こえない。

オシッコしながら泣き叫んで呼んでみても、母の声は返って来ない。

1人だぁ、1人っきりで わらしは この便所に 閉じ込められてしまったんやぁ !!

無理矢理に踏ん張り、用を足し終えると、パンツも上げずに手も洗わず一目散に後ろを振り向かないように水場を逃げ走り、突っ掛けを脱ぎ捨てて寝室に向う。

鼻水も涙もごちゃごちゃで、“ 助けてくでーーーーー ” と駆け込む6畳間。

そこでは毎回、父と母が交互に、鼾(いびき)をかいて眠っているのだった。
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by yayoitt | 2007-02-22 04:12 | 思い出 | Comments(19)
永遠にね、注ぐんだよ
あなたがそっと地上を離れ、ゆっくり浮んで行っってしまったのは、2ヶ月前のこと。

私はいまだに、あなたがいない故郷を思い描けないまま、何となく立ち止まってるんだよ。

そこに、あなたがいないってことすら信じられないくせに、確実にあなたは私を解放してしまったことを強く感じもしている。

不思議な気持ちと証拠を、私の胸の、ここんところに焼き付けて1人で逝ってしまったからね。
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あなたを思い浮かべると、私は何故か笑いが止まらない。

あなたと私の間には常に笑いがあり、時々、真剣な顔で向かい合って頬杖ついても、その沈黙に噴出してしまったほどだったよね。

今、あなたが見下ろすそこから、一体何が見えるんだろう・・・。

おなかを抱えて笑えるような、楽しい風景はあるんだろうか?

あなたの愛する家族を、どんな気持ちで見つめてるんだろうか?

・・・ そんなことを心配してみたりする、この頃なんだ。

思い出すことは、零れるほどありすぎる。

あなたとの沢山の 幸せ は、尊く繋がり、小川のようにせせらぐ。
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2人で無言のまま空を見上げてた初夏の露天風呂とか

寝返りを打つ度に、あなたが漏らす吐息で眠れなかった暗闇とか

一緒に撮った100枚の写真とか

今年の夏の約束とか

一緒に朝もやの山を見上げて、吐いた溜息とか
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1つのマイクで顔を寄せ合って歌った歌詞だとか

シャーベットを挟んで語った未来だとか夢だとか

シートベルトだとか

襟を立てたシャツだとか

お店であなたが煎れてくれるコーヒーだとか
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目の前で笑うあなただとか

助けを求めた私だとか

それを必死に受け止めた眼差しとか

あの頃の2人だとか ・・・

さらさら 

さらさら

注ぐんだ。

この小川は、どこへ流れるんだろうか?

あなたに、繋がっているんだろうか?

寂しくて呼んでしまう時に、思い切ってこの小川を流れてみるとどうなるんだろう。

さらさら

永遠に、注ぐに違いない。
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あなたが私にくれた自由を、そこで束縛してくれた選択を、今になって本当に感謝してるんだ。

あの時、あなたが 待って と言ってくれなければきっと、私はこうやってあなたの微笑を、思い出せずにいたかもしれない。

いつか、あなたのいない故郷に帰るけど、私はやっぱりあなたに会いに行くんだろうな。

いつも向かい合って座ったテーブルで、あなたが煎れてくれるコーヒーを飲み、頬杖をついて、おなかを抱えて笑うんだろうな。

さらさら ・・・
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by yayoitt | 2007-02-21 04:17 | 遠くにて思う日本 | Comments(12)
15歳の彼女の選択
彼女の名前は Victoriaヴィクトリア)。

15歳の彼女は、Work Experience(就労体験)の為に、2日間だけ病院にヴォランティアでやってきた。

愛猫を2匹飼っている彼女は、学校が休暇の2日間を、動物と触れ合う為に私たちと共に過ごした。

コーヒータイムに一緒にコーヒーを作っていると、彼女は ミルクを飲まない と言うので、何か特別な理由があるのか聞いてみた。

彼女は、数ヶ月前に ヴィーガン になったと言うことだった。

理由は・・・

殺さないにしても、鶏卵用の鶏への人間の扱い方などに賛成できないと言うことと、牛の乳は子牛の為のもの、ハチミツ用の蜂は、それだけでとてもストレスを感じているに違いない、羊の毛は羊の為に必要な物だと信じている、と説明してくれた。
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彼女が ヴィーガン になることを決めた時、彼女の両親は強く反対したと言う。

しばらくは、両親に内緒でヴィーガン生活を続けていて、いつもおなかを空かせていたらしい。

今では、家族は彼女の決断を受け入れて、応援してくれているそうだ。

とても、嬉しそうに微笑みながら話をしてくれた。

15歳の育ち盛りの娘が、ヴィーガン生活を選択したとなると、色々な不安や心配が生まれても仕方なかったのだろう・・・。

彼女は、ヴィーガンの友人を1人だけ持っているらしいが、他の友人は皆、彼女の選択を聞いて、少し 変人扱い するとも苦笑しながら話してくれた。

二度とは引き返さない生き方の選択 ・・・

15歳の彼女の今からの数十年が、今よりももっともっと、温かく優しい、生き易いものとなりますように・・・。
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by yayoitt | 2007-02-20 03:39 | 動物病院での出来事、仕事 | Comments(17)
イギリスから来た、お花畑とロードオブザリング
今夜は、イギリスからブログを通じてお友達になった 素敵な女性 と彼女のご主人、そして愛犬の Leemas(リーマス)が遊びに来てくれた。

2時間ほどの短い時間だったが、とても幸せな時を過すことが出来た。

彼女は、思ったとおり 素敵な素敵な、そして動物思いの強い女性 だな、と感じた。

愛犬の リーマス は 真っ白なボルゾイ で、想像していた以上に大きくて美しかった。

彼はまるで、ロードオブザリングに出てくる、ガンダルフの馬、シャドーファックスのようだった。
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        ホビッツやっこと、シャドーファックス

ノーマンも、優しい彼にはすぐに心を許したようで、興奮しすぎることなく穏やかでいてくれた。

お友達の彼女 とは、すぐに 日本の犬の現状、レスキュー団体の話 になって熱く語り合った。

同じ熱い思いを、直接にテーブルを挟んで語り合えるって素晴らしい ・・・。

彼女の愛情は、深くて強かった。

マイケルは、陽気でとても素敵なご主人と語り ・・・。

リーマス はなんだか、ノーマンの存在が気になるのか、ずっと立ったままでそわそわしていた。

長い時間をかけて、エジンバラでの滞在中の一晩を、私達の為に割いてくれて本当にありがとう。

会えて嬉しかったし、出会えたことに心から感謝しています。

本当に、尊い出会い、またいつか必ず会えますように・・・。
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by yayoitt | 2007-02-19 08:15 | 迷い犬、犬のこと | Comments(9)