ある鳩(ハト)との出会い
一昨日の仕事からの帰り道。

家の近くまで来るバスに乗れずに、少し離れた所でバスを降り、家まで歩く5分少々。

あるフラット(いわゆるアパートメント)の前を通った時。
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いつもは気にしないのに ふっ と見下ろしたフラットの地下
(エジンバラのNewtownフラットは、地下にも住人が住めるようになっている)
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吹き溜まりになったゴミの間で、何かが動いた

よく見ると ハト だった。

ハト が、身体を縮めるようにして、目だけをキョロキョロさせていた。

 怪我をしてるんだろうか? ただ、座っているだけなんだろうか?

しばらく見ていたが、殆ど動かずに ジッ としている。

歩道側からは階段などのアクセスがなく、その地下に出る為のドアは、建物の中からしか開けられない。

その日はとりあえず、家に帰って マイケル に相談した。

 “ ハト(鳩)は自然の生き物でしょう、放っておくしかないよ ”

そう言われたけど気になって仕方がない ・・・。

 もしも、明日まだそこにいたら、何とかしよう

そう思って迎えた翌日の昨日、仕事の帰り道に、同じバスに乗ってバス停で降りた。

 まだ、いるだろうか ・・・ 天気が良かったから良かったけど ・・・

同じフラットの前に来た。

           いたっ

同じ場所に縮こまって、時々動いているけど飛べる様子はない。 

走って家に帰り、電話帳を広げた。

SSPCA の Animal Helpline (アニマルヘルプライン)に電話した。

 “ ハトをまずは、何か箱に入れて、例えば猫のケージとか、もしただの箱なら空気孔を作って、そうやって確保できたらまた、ここに電話して下さい、それからあなたの住所など聞いて、係員が翌日に受け取りに来ますから ”

電話口の彼女は、とても親身になって親切に的確に教えてくれた。

さっそく、友人がお菓子を送ってくれたダンボールに大きな穴を開けて、
使い捨て手袋を持ち、何か困った時の為にマイケルの携帯を借りて出掛けた。

フラットの前に来て、さっき ハト がいた場所を覗き込むけど、いない ・・・。

こちら側から、あちら側から隅々まで見ても いない ・・・。

 飛んで行ったんだろうか? やっぱりただ、休んでただけなんだろうか?

地下の壁側には、ドアが外れた物置が見えた。

 もしかして、あの中に入ったんだろうか?

15分ほどうろうろして見下ろしていたが、もう、どこにも姿は見られなかった。

なんだか ホッ とした。

 良かった、怪我じゃなかったんだ、きっと、飛び立ったんだ ・・・

だけど同時に、あの暗い物置が気になった。

 もしかして、あそこにいたのかも知れない ・・・

それでもその夜はもう、私はそこには戻らなかった。

今日の帰り道も、フラットの前まで行った。

 どうか、ハトがそこにいませんように、怪我じゃなかったように ・・・

・・・           いた

ハト がやはり縮こまって、雑草と雑草の間に、お菓子の袋の隣に座っていた。

大慌てで家に帰り、マイケルに短く報告だけして、昨日作ったままの箱を持って ハト の場所に戻った。

セキュリティードアなので、フラットの1号室から順番に呼び鈴を押す。

3号室で応答があった。

 “ ご迷惑掛けてすみません、ここの地下に、怪我をしたハトがいるんですけど、中に入れてもらえませんか? ”

応答の男性は、とても快く、“ もちろん! ” と言って私を中に入れてくれた。

他人のフラットのホール、階段を下りて地下に行き、外に出るドアを開けた。

見下ろしていた ハト が、今、ここにいる。

 “ 怖がらないで、怖がらないで、大丈夫、大丈夫 ・・・ ”

ハト は、精一杯の力で走って逃げようとする、何とか最小限のストレスで確保したい ・・・。

飛べない ハト は、私が昨日気にしていた 暗い物置 の中に入り込み、奥へ奥へと行ってしまった。

物置には、壊れたドアが横に置かれて、足を踏み入れることも出来ない。

真っ暗な中、目が慣れるのを待って、奥の壁側にひっついているハトの目を見つけ、
足は踏み入れられないので、精一杯に片手を伸ばせるだけ伸ばした。

              捕まえた!!

準備していた箱の中に入れて、なるべく揺らさないように家に帰る。

時々、箱上から覗くと、心臓をドキドキさせて固まっているのが良く見て取れた。

 多分、ひどいストレスなのに違いない ・・・ 

 これで良かったんだろうか? こうして手を下して良かったんだろうか?

そういう思いが繰り返し、心の中に生まれては暗雲のように残る。

SSPCA に電話をすると、明日の朝には係員が迎えに来てくれると言う。

 “ 少量の水をなにか器に入れて、静かに置いておいて下さいね ”

箱の中の角にへばりついたままの ハト は、片方の羽根だけが異様に短く、外傷はないみたいだけど飛べないでいた。

飛べないだけなら、安楽死とかではなく、元気になるまで飼育され、
ハトを専門に預かるレスキューに連れて行ってもらえるかもしれない ・・・。

ワンコズが3犬いる我が家の中には置いておけないので、フラットの一階ホールに張り紙をして安置した。

ビンのフタに入れた水と一緒に、色々な種とパンくずも少しだけ置いてみた。
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きっと、ハト にはわからない、何がどうなってしまったのかなんて ・・・。

ただただ、不安と恐怖でしかない、ただただ、訳がわからずに怖くて仕方がない ・・・。

小さな ハト に、こんな思いをさせてまで、もしかしたら救えるかも、
という私の考え1つで取った行動は果たして、良かったのかどうかわからない。

道端ではいつも、人間から距離を置いて逃げる習性の ハト なのに ・・・。

自分の取った行動に、後悔と疑問が残る ・・・。

だけど、何とか救えるものなら、チャンスを与えてあげたい。
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     思い切り綴りを間違えている張り紙(Pegion じゃなくって Pigeon)
by yayoitt | 2007-08-09 04:40 | 愛する動物のこと | Comments(15)
Commented by 聡子 at 2007-08-10 06:04 x
やっこちゃん、いいことしたね。私も、ウッドピジョン、拾ったことがありました。近所の猫たちが、3匹で取り囲んでた。私は、怖くて、触れないので、郵便さんに頼んで、箱に入れてくれました。やっぱり、sspcaで、取りに来てくれました。でも、本当は、鳩は、除外なんですって。そこを、お願いして、来てもらいました。ただうちの、猫たち気配で、のどを、ぐるぐる鳴らしてました。おまけに、舌なめずりも。
チャンスを、あげれるのは、あなたの、勇気と、愛情よ。やっこちゃん!!
Commented by Seiko at 2007-08-10 06:30 x
やっこさんの優しい思いが通じて、
元気になって早く自然に帰れるといいね~。
関係ないけど、ダンボールが日本のなのがイイ味だしてるわ!(笑)
Commented by Neko at 2007-08-10 07:02 x
鳩、がんばれー!

グラスゴー駅には、片足の足首?から先がない子がいます。
いつも誰かがこぼしたチップスや電車を待っている人から食べ物をもらったりしていますが、もう数年経つのに元気ですよ。

聡子さん、うちの実家の庭で、野良猫がどこかから逃げてしまった十姉妹を捕ろうとしていました。
幸い、猫は1匹だったのですぐに追い払えたのですが、十姉妹の方は羽が曲がっており、うちに保護しました。
が、うちのオバカ猫3号、何度言っても鳥小屋に突撃かまして、その度に怒られる始末でした。
1号、2号はいい子にしてくれるのに、どうしてー!と思った十数年前。
Commented by YUKI at 2007-08-10 07:49 x
ピジョンレスキューどうもありがとう!
きっとお腹もすいていたことでしょうね。。。

この間テレビのニュースで大雨の日に同じく弱ってる鳩を保護した人のお話がやってました。その子は元気になって空に戻っていったのだけど、レスキューしてくれた人の家の前のの電線に毎日止まって、仕事から帰るのを待つようになったんですって。それで、ポッポちゃんだったか、名前を呼ぶと飛んできてその人の所に止まって、そのまま家の中に入るのが日課になったんですって。家の中で仲良く遊んで、寝転がりながら、右足はどっち~?というと右足に乗り、左足は?というと左足に乗り、言葉が分かるのよ~なんて言ってました。
なんと言っても、毎日電線の上でその人を待ってるというのにビックリしました。ホントに名前を呼ぶと飛んで来る姿に、鳩ってなかなかやるなぁ~と感激でした。
やっこさんにも鳩の恩返しがあるかも!
Commented by aya at 2007-08-10 21:33 x
ちなみにこのダンボールのからだ巡り茶、
飲んだことがあるんですが
飲むととってもトイレが近くなります。

鳩、実は苦手だったんですが、最近見慣れてきました。
っていうくらい街には鳩がいっぱいです。

片方の羽根だけが異様に短いってことは、
自力でそこから脱出できなかっただろうから・・・
やっこさんの手は救いの手だったかもしれませんね。
Commented by ピータン at 2007-08-11 00:49 x
鳩好きですよー。
助けるつもりで脅かしてしまったかもという感じよくわかりますよー。先日、集中豪雨でかめ吉の家がやばいことになるかも(そうなる環境がやばいですが)ってとき、滝のような雨の中ずぶぬれになりながら、P妻はかめ吉を暗闇でつかみ食堂用水槽に移動したのですが、何も知らないかめ吉はしばらく「あたふた」と興奮してました。かわいそう。
Commented by kworca at 2007-08-11 04:15
きっと、今頃ダンボールの中でハタを織っているはず…
「決して開けないでくださいね…」って!

その行いが良かったかどうかは、そのハトが教えてくれるはずですよ。
そうじゃないと誰がどう言っても、やっこさんはいつまでも自問自答を繰り返すでしょうに〜?
Commented by yayoitt at 2007-08-11 06:38
優しい言葉を、本当にありがとうございます!

まずは、皆さんに、お礼まで!!
Commented by yayoitt at 2007-08-11 06:43
聡子さん

よかったんですよね、これで、ね ・・・。
今日になってそう思えます、ありがとうございました。

猫に狙われてたウッドピジョン ・・・

やっぱり、SSPCAが迎えに来てくれたのですね!!
鳩は除外 ・・・ それを聞いたことがあります。
ハトは、どぶ鼠同様、病気を運ぶって考えられることが多い
のが理由みたいですけど、もしかしたらポリシーが変わったの
かも知れないですね!!

猫ちゃんたち、これは 獲物!! と興奮してたんですね!

勇気と愛情 ・・・

はい、確かにそれだけでした、じゃないと、怠惰な私はこんなこと、
できないです ・・・ 笑

それだけが、原動力でした ・・・。

今頃はもう、マンチェスターですよね!!
Commented by yayoitt at 2007-08-11 06:45
聖子さん

うん、ありがとうね、本当に心からそれを願います。
実はね、聖子さんに電話して相談しようかな?ってふと思ったの!

でも、SSPCA で的確に指導してくれたから、すっごく嬉しかった。

そうだね、羽根が伸びて、飛んで自然に帰れますように ・・・。

ありがとうね、聖子さん。
Commented by yayoitt at 2007-08-11 06:47
ネコちゃ~~~ぁん

そのグラスゴー駅にいる鳩は、足は片方ないなりに、元気で
頑張ってるんだね!! そっかそっか、そうなら嬉しいね。

ネコちゃん、きっと既に、名前付けてない?? ふふ

保護した十姉妹 ・・・ その後はご実家で暮したのかな?

そういうのって凄いと思うよ!
保護して、ちゃんと育てるのって ・・・。

ぶふふ 叱られっぱなしの猫ちゃんたちだなぁ ・・・。爆
Commented by yayoitt at 2007-08-11 06:51
Yuki さん

元気ですか?暑いけど大丈夫かな?

うん、そうみたい、痩せてたみたいです。

そのハトの話 ・・・ すごいねぇ、信じられない ・・・。
感動的な本当の話なんだよね ・・・。

ポッポちゃん ・・・ すっかりその人を愛してしまったんだよね。
しかも、右足、左足 ・・・ すごい~~~、愛おおしい~~。

そうだよね、毎日その人を待つっていうそのハトの気持ちが、
何よりも本当に嬉しいよね ・・・。

ハトってなかなかやるなぁ~ ってYukiさんのコメントも、
なかなかやるなぁ~~~って感じだわぁ ・・・ 笑

恩返し ・・・ ふふっ 
元気に自然に帰ってくれることでお願いしたい!!
頼むぞ!!

ありがとうね、Yukiさん!!
Commented by yayoitt at 2007-08-11 07:02
アヤちゃんっ

からだ巡り茶 ・・・ 

いかにも からだを一気に巡って排尿!!!って感じだねぇ。 爆

広島の平和公園には沢山、鳩がいたなあ ・・・。
平和の象徴とも言われるもんねぇ ・・・。

うんうん、そうなんだ、やっぱり怪我してたみたい、
で、食べてないから痩せてて ・・・

だから、食べれるようになって体力が付いて
羽根が伸びればきっと飛べるようになるんだろうって!!

そうかな。

これで、良かったんだな ・・・

うん、今はそう思える、そうして本当に良かったって ・・・。
ありがとうね、アヤちゃんっ!!
Commented by yayoitt at 2007-08-11 07:05
ピータンさん

鳩、好きですか!!

集中豪雨があったんですか!!
台風が来てたみたいですよね??

かめ吉、P妻様の優しい心遣いと苦労で、
あたふた (ふふ かわええ) 興奮はしたけれど、
でも安全に、そして その後は安静に救われたんですね!!

良かった ・・・ 。

そして、ありがとうございました。
P妻様、ありがとう~~~~~。
Commented by yayoitt at 2007-08-11 07:08
桂子さん~~

ダンボールの中でハタ織り ・・・ 笑

あぁ、でも、ない羽根を必死に抜いて織ったらやだよ~~~ 泣

ふふふ

そうだね、良かったかどうかは、そのハトが未来に、
元気になって飛び立てるようになった時にきっと、
答えが出るんだろうなあ ・・・。

うんうん、いつまでも自問自答を繰り返すよね。
そしてきっと、ずっと答えは出ないのかもね ・・・

ありがとうね、桂子さんっ!!
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