小さな脳みそ、大きなハート、記憶は永遠
病院のオフィスには、看板インコの チャーリー がいる。

今日、チャーリー の飼い主さん、96歳の女性 が、専属看護師に手を引かれて、チャーリー に会いに来た。

いつも、キャビネットの上に置かれた チャーリー の鳥かごを机の上に降ろして、隣に椅子を置き、彼女を座らせた。

痴呆が少し進んで、獣医師が誰かもわからなくなっていた彼女。

椅子に座ると、目の前の青い美しいインコを見つめて、語り始めた。

 “ 私の坊や、チャーリー、私だよ、わかるかい? ”

すると、それまで反対側の止まり木に佇んでいた チャーリー が、彼女の顔のすぐ近くの止まり木に飛び移って、

ジッと、耳を澄ましたのだ。

オフィスでは、いつも、人から見られることに緊張している チャーリー 。

その彼が、自ら彼女の側に佇み、首をひねったりして、ジーッと聞いているのだ。

周りで様子を見ていた私達は、その光景に、余りにも驚いてしまった。

驚いて、でも、心が打たれて言葉を失った。

 “ おお、チャーリー、ごめんね、私はもう、おまえを連れては帰れないんだよ ”

チャーリー は、首を反対側に傾げて、小さな瞳でずっと彼女を見つめている。

 “ 私が食事する間いつも、私の肩の上で、過していたものだよねぇ・・・ ”

彼女と チャーリー の背後から、厚い雲の切れ間を縫って太陽の光が差し込んだ。

10分もそうして語り合うと、心を通わすと、彼女はまた、看護師に両手を引かれて、1人暮らしの家へと帰って行った。

今まで見たこともない、美しい光景に、まだしばらく私は、採血の為に連れ出した仔犬を両手に抱えたまま、動けずにいた。

他のスタッフも、感激の余りに、両目に涙を浮かべていた。

ある春の午後の、余りに切なく美しすぎる光景に、やっぱり言葉を失っていた。
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by yayoitt | 2007-04-18 02:31 | 愛する動物のこと | Comments(22)
Commented by po-chan0702 at 2007-04-19 04:41
ふふふ♪小さな脳みそ・・・ホントそうですよね♪ 
けど、いつも感心させられますよ!
うちに居るのはインコじゃなくて文鳥ですけど、(更にちっちゃいですね~ あはは~♪) 記憶力とか、学習能力なんかは凄いですよね!
チャーリー・・元気ですか?? ↑は見事に短いですけど・・(笑)
今度、毎日のチャーリーとの会話も聞かせて下さいね~
ちなみに、うちのちゅん(文鳥・オス・お父さんです!笑)は、野草のひよこ草を摘んで帰ってあげると、つぼみしか食べません・・そこが一番甘くて栄養価が高く、効率がいいと知っているんです。可笑しいでしょ? 普通は葉っぱを食べるんですけどねぇ・・・(笑)他の子はちゃんと葉っぱを食べますよ~ 
Commented by 久保てっこ at 2007-04-19 07:52 x
チャーリーの事は、痴呆が進んでもハッキリとわかるのねぇ。
”もう連れていけないんだよ”って・・・。
ごめんなさい。。。不思議と涙が。。。。
Commented by YUKI at 2007-04-19 08:19 x
チャーリーはなつかしい声に嬉しくて、帰りたかったでしょうね・・・。
おばあさんともっと一緒にいたかったでしょうね。

うちも、出かけるときは鳥専門病院へ預けて行くのですが、旅行から戻って迎えに行くと、会ったとたん、その小さな体ですごい嬉しさがにじみ出てて、泣けます。ご飯たべなくて、強制給餌をしましたと言う先生。
帰りの電車の中でも、バッグをそっと覗くたびに得意の18番の歌を歌って聴かせようと必死です。歌が始まると回りに迷惑なので、サッと暗くしてしまうのですが、心配でまた覗くと、見てくれるのを待ってた期待の目がパッと明るくなって、歌が始まる・・・。そんなに嬉しいのか・・・と電車で涙をこらえるのが大変でした。もう、置いていけない・・・心にカギをかけられてしまいました。

鳥って、思った以上に飼い主との絆を感じているのですね。チャーリーとおばあさんの気持ちを思うと、切ないです・・・。
Commented by po-chan0702 at 2007-04-19 10:01
ううう・・・途中だったのですね・・
続きを読んで 更に感動。。。
鳥って そうなんですよね・・・あんなに小さな体で、脳で、実に愛情深い・・ 絆を大事にするんですよね・・
だって、飼い主を恋人と間違えて(思い込んで)想像妊娠するくらいだから・・・(もちろん産むのは無精卵だけど・・)
ちっちゃくて、愛おしい かけがえのない家族。。
連れて帰ってくれようが そうじゃなかろうが、今は 側にいる事が凄く嬉しいんだろうな・・ 愛おしいですね。。

(キャッチされかけた・・・笑  捕まらなくて ごめんなさ~い!笑
ついさっきの あの時間までは 居たのですよ♪)
Commented by akibrandy at 2007-04-19 10:36
そうだよそうだよ。小鳥だって、あの小さい脳みそでたくさんの事を考えてるんだよ、感じてるんだよね。
昔飼ってたセキセイインコも、私の足音を聞き分けて私がケージの近くに来るとピーピー騒いでたしさ、遠くから声を掛けても返事をしてくれたしさ。
おばあちゃんにとって、チャーリーはそれだけ...痴呆が入ろうが、それよりも更に深く深く大切な存在なんだよね。本当に繋がってる飼い主とペットだよね。
因みに、うちのセキセキインコは最後のほうはボケてきちゃって、私の事もわからなくなって、切なかったなぁ。あっ?!私たちは深くで繋がってなかったってことか?
くっ!
Commented by dutelovecat at 2007-04-19 11:31
鳥は頭が良いのですよね。インコも種類によってまたその知能数も様々だと思いますが頭がいい子だと人間の2、3歳児位の知能が在ると聞きます。オウムもそうですね。犬よりも人間により近い頭の良さ度と聞きます、鍵を開けたり理解する知能を持って居るとも言いますよね。脳の活動が多いと感情もより在るように感じます、脳の働きってその大きさではないのですね。
感動ですねそしてとても光に満ちた光景だった事が目に浮かびます。小鳥そして可愛いですよね。
命在るものは全て暖かく美しいです、そう思いませんか?♥
Commented by chuchu03425 at 2007-04-19 14:49
すごいねぇ。ステキだねぇ。
目頭があっつくなって涙がこぼれそうなのに(仕事中だから必死に我慢!)
自然と笑顔になってる自分がいます。
あったか~い気持ちになるね^^
Commented by fiona at 2007-04-19 23:33 x
そう。
傍から見たら、ただの呆けてるしわくちゃのおばあさんでもね、愛するもののことは、一番最後まで憶えている。
他人様のことはわからなくなっても、一番頼りにしている、そして可愛がっている人のことはね、愛が心を動かしてくれる。

自分のおばあちゃんの笑顔を思って、じーーーんとしました。
(チャーリー側のコメントじゃなくてごめんね)
Commented by at 2007-04-20 00:15 x
おばあさんとチャーリーの心の交流が、切なく暖かいですね。
深く繋がった2人なのでしょうね。
もう一緒におうちに帰れない…チャーリーは何を想っておばあさんを見送ったのでしょうか…
鳥って、頭がいいとよく聞きますが本当に頭がいいのですね。
愛情もとても深い動物なのだとか。

頭の良し悪し、愛情の深さは、その脳みその大小によるものではないのですね。

ずっと一緒に居られたらいいのに。世の中辛い事だらけです;;;
なんで愛し合う1人と1羽が離れ離れにならなきゃいけないのかな…
Commented by kworca at 2007-04-20 03:21
うんうん!日本では「鳥アタマ」とか言って軽んじる傾向がありますが、侮っちゃいけませんよね!
カラスなんて犬以上の知能を持ってるっていうし…
あ〜、私もポチの事 思い出すなぁ…
Commented by yayoitt at 2007-04-20 05:58
みるくまま

あんなちっちゃな体、あんなにちっちゃな瞳・・・。
愛しいよねぇ・・・。

みるくまま、文鳥がいるんだ!!
ちゅん、かわええ~~~~~~。

記憶力、学習能力、凄いんだなぁ・・・。
チャーリー、電話で誰かが喋り出すと、すっごくお喋りになるの。
電話の相手がいつも、それはインコ?って聞くくらい!

ほうほうー。つぼみが一番甘くて栄養価が高いんだ、しかも
効率がいいんだぁ・・・やるなぁ~~ちっちゃな体!!

本当にかわええなーーー。
今度さ、写真見せて欲しいです!!是非是非!!
Commented by yayoitt at 2007-04-20 06:00
てっこさん

うん、チャーリーに会いたくって仕方なかったみたいで、
彼女は手を引かれて必死に歩いてやって来ました。

これで私たちも、彼女がチャーリーをもう、連れては帰れない、
って、わかったんですよね・・・。

うん、涙が出るよ・・・
Commented by yayoitt at 2007-04-20 06:05
YUKI さん

そうなんだね、その懐かしい声を、必死に、本当に必死に
聞いてたんだよね・・・。帰りたかったんだろうなぁ・・・。
うん、おばあさんも、また来る、って言ったけど、そうは簡単
じゃないと思うんですよね・・・。

こちらで写真を撮って、贈って上げると約束しました。

そうなんですか!
久々に会った途端にそんなに、喜ぶのですね!!
ご飯まで食べなくなるんだぁ・・・。
まだまだ知らないことがありすぎる・・・はぁ~、愛しいなぁ。

得意の18番の歌 ・・・

ふふふふふ かわええですねぇ~~~。
もう、どうしようもなく、愛しい・・・。

・・・ もう、置いていけない ・・・

・・・ 心にカギをかけられてしまいました ・・・

この言葉、すごく胸に響きました。
なんて彼らは尊い命たちなんだろう・・・尊い、本当に尊い。

チャーリーとおばあさんの強い絆・・・。
あの光景は多分、一生、忘れません。
Commented by yayoitt at 2007-04-20 06:08
みるくまま

鳥のことを本当に知らなかったから、すごく勉強になったし、
ここでみんなの言葉や経験を聞いて、更に感心、感激させられてる。

・・・ 飼い主を恋人と間違えて(思い込んで)想像妊娠する

そんなこともあるんだ!!!すっごい、ビックリ!!
あ~~~、愛しいねぇ、愛しいねぇ・・・。

 愛おしい だねぇ・・・。

うん、本当に かけがえのない 家族だよね、愛すべく。

ふふふ キャッチしかけたでしょう?
アップしきれなくって途中でどっか行ってた私がごめん、です!!

だよねだよね、みるくままの痕跡を見て、嬉しかったもん、
あ、今、いたんだな、ここに・・・って!!
Commented by yayoitt at 2007-04-20 06:13
あきちゃん

そうなんだねーーー。
あの小さい脳みそで、色んなことを、人間が思いもしないことを、
考え感じてるんだよね・・・。愛おしいよね、たまらんね。

そのセキセイインコは、なんて名前だったの??

写真持ってる??もっと話し聞きたい!!

おばあさんにとっては、唯一、同じ国にいる家族
(息子さんはオーストラリアにいるんだよね)なんだろうね。

1人と1羽でずっと暮してたんだもんね・・・。

こんなに愛情で結ばれてる命と命、尊いよねぇ・・・。

そっかぁ、あきちゃんのインコは痴呆が入ってきたんだぁ・・・。
いやいや、そればかりは自然の摂理で、仕方なかったんだよ。
ね?うんうん。
Commented by yayoitt at 2007-04-20 06:17
静ちゃん

そうなんだねぇ~、鳥は本当に頭が良いんだねぇ・・・。
すっごい勉強させられてるよーー。

人間の2、3歳児位の知能 ・・・ !!
私とどっこいかも!!すっごいなぁ~~~。
でも、心は断然、彼らの方が私なんかよりピュアで美しいわ。

・・・ 鍵を開けたり理解する知能を持っている ・・・

もう、素晴らしいよね、愛おしすぎるよ・・・。

溜息が出る・・・。感激だわぁ・・・。

そうだね、脳の大きさなんて、関係ないんだよねぇ・・・。
人間の脳がおっきくったって、結局は地球を破壊し続けてる
んだもんね、賢いとは言えないもんねぇ・・・。
(すぐ、こっちに持ってちゃうな・・・笑)

命あるもの、全てあたたかく素晴らしい、その通りです。
愛すべくものたちよ・・・。
Commented by yayoitt at 2007-04-20 06:20
もりこちゃん

もうねぇ、この光景は、目に焼きついて、心に染み付いて、
多分ね、一生忘れられないよ・・・。感激した、心が動かされた。

ふふ 仕事中に、どーーって泣いても良いよ(笑)。

おおーー、仕事中ににやけてるだろーーー??

ほらほらー、上司が見てるよー。

あったかくなるね、命のことを思うと本当にあったかくなる・・・。
Commented by yayoitt at 2007-04-20 06:23
fiona

そうだよねぇ・・・。
痴呆があり、一人で歩くことも出来ないおばあさんだけど、
愛する命への思いは、永遠だよね、忘れたりしない、
ずっと心配して、恋焦がれたりするんだよね・・・。
でも、状況の中で忘れていく、諦めることをせがまれる。

愛が心を動かしてくれる ・・・ その通りだよね・・・。

愛するあなたのおばあちゃんの笑顔は、ずっとあなたの心で
生き続けてるんだね・・・。

ごめんだなんて・・・。

Fiona、優しい言葉をありがとう・・・。
Commented by yayoitt at 2007-04-20 06:29
苺ちゃん

本当にね、深く繋がった2人、そう思わされました。
そして、そうだったのに違いない・・・。

うん、またやって来る、とは言ってたけれども、何となく、
もしかしたらもう、来れないんじゃないかな?って、
そんな気もしたんですよね・・・。

チャーリーは、一緒に家には帰れないことをわかってたんだと思う。
だから、啼かずに、ジッと黙って、おばあさんの後ろ髪を引っ張る
ようなことはしなかったんだと思うんだ・・・。

本当ね、頭が良いし、繊細なんだよね・・・。

愛情深い、それも、その通りだって思います。

うん、そうだね、脳みその大小は、関係ないんだよね。
私のなんか、おっきくっても、スカスカだったりするもん(笑)。

愛する者同士がどうして一緒にいられないのか ・・・

こればっかりはね、どうしてもそれができない、そうすべくではない、
ってことも、そういう状況とか、変えられないことがあるんだよね。

でも、離れて暮らしても、心だけはずっとずっと、
繋がり続ける・・・んだよ、ね。
Commented by yayoitt at 2007-04-20 06:33
桂子さん

 鳥アタマ ・・・

初めて聞いた ・・・ !!

軽んじるなら、やっこ頭 とかにして欲しいわー。

だねー侮っちゃいけないよね。

カラス ・・・ カラス、興味深いよねぇ、綺麗だし憧れてしまうわ。
あの、泣き声の意味とか、保つ距離とか、魅惑的だよねぇ・・・。

犬以上の知能かぁ・・・。凄いなぁ・・・。
知らないことが一杯、ありすぎるよ~~。楽しいなぁ・・・。

ポチの写真、持ってる?
もしも、持ってたら、今度見せてくれる?

そうじゃなかったら、ゆっくりその思い出話を聞きたいです。
Commented by Gon at 2007-04-22 01:42 x
セキセイインコも痴呆の祖母も、身近に居るから涙が出ちゃう。
インコは寂しがりやさんで、本当に学習もするんですよ。
嫌なら嫌と態度で示すし、面倒を見てくれる人の手はちゃんと覚えてる。

> 飼い主を恋人と間違えて(思い込んで)想像妊娠する

これ、ウチのゴンがそうですよ!

私の祖母も、私の名前が思い出せなくても、黄色い鳥(ゴン)と一緒に
いるのは覚えてるって、つい先日聞いたばかり。
切なくなっちゃうね。
Commented by yayoitt at 2007-04-22 03:49
ゴンちゃん

いつもさぁ、チャーリーのことを語る時に、ゴンちゃんを思うんだ。
ゴンちゃんとゴンをね・・・。もう数年知ってるインコだからねぇ~~。

学習能力、彼らの知恵は果てしないね、本当に驚かされる、
愛おしくってたまんないよ・・・。

私が一番、色々、面倒見てるんだけど、覚えてくれてるかな?
手は怖いかもだけど、私の声とかはわかってくれてる感じはする。

ゴンは、ゴンちゃんを想って、思い焦がれて、卵を産んだんだ!!

素晴らしいな・・・。愛しいなぁ・・・。

おばあちゃん、ゴンの思い出も今も全て、心の中にしっかり刻まれてるんだね、やっぱりさ、愛情は、褪せたりしないよね・・・。
素晴らしいよ・・・。
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