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嘘だから方便
病院に掛かかってくる電話 は星の数ほど ・・・。

とにかく、ひっきりなしで常に、である。

最近は仕事以外の時でも、その電話の音が 空耳 で聞こえるようになった。

自慢することじゃない ・・・ 泣

掛かって来る電話の中には、救急度の高いものもあれば、ゴミ!(怒) と呼ぶものもある。
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その、ゴミ!(怒) というのは、ビジネス広告類で、マネージャーとか重役人と話したい、と言ってくる。

この電話回線が救急用である為に、こういうゴミ!(怒) 類の電話をいかにサッサと切るかが求められてしまう。

 “ もしもし~、こちら XX という者ですが、マネージャーさんか責任者の方、いらっしゃいますか? ”

 “ いるけど、忙しいから話せませんよ、伝言どうぞ ”

 “ んーー、じゃぁ、いつなら忙しくないですかねぇ? ”

 “ 彼は常に忙しくて、ご飯を食べる暇もないし、いつなら暇って言う時間はないんですよ。伝言どうぞ ”

 “ んーー、じゃぁ、また掛け直しますねぇ ”

 “ あ、掛け直してもらっても同じなので、今、伝言どうぞ ”

 “ いや、いいです、じゃぁ ・・・ ”

もっと手短に、でも、失礼のないように切れないだろうか ・・・。
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飼い主さんでも、困った飼い主さんというのが1人いて、気分がむしゃくしゃすると電話を掛けて喧嘩ごしに話してくる人がいる。

彼女からの電話は、飼い主さんの犬のことだけに、さっとは切れない。

そうなると、私はいつも同僚に、口パクで “ Mrs.A から ”と伝える。

すると同僚は、待合室に備えられている呼び鈴を ジジーーー♪ と押してくれる。

 “ Mrs.A、ごめんなさい、急患の患者さんが来たから、行かなくっちゃ・・・ ”

と、断わるが、彼女はそんなことには動じずに喋り続ける。

そうなると、頭をかきむしり、顔をくしゃくしゃにして同僚に私は訴える。
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嘘も方便とは言いながら、どうもまだ、嘘と本音の狭間で苦しんでしまい、長い電話の後にはただ、溺れるような倦怠感に襲われる。

1人で留守番の時なんかは、誰も助けてくれないし、窓口には行列が出来ていたりするけど、それでも応対しなくちゃいけない電話。

いつになったら、この電話地獄に、慣れるのだろうか・・・。
by yayoitt | 2007-02-14 03:38 | 動物病院での出来事、仕事
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