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Norman、 いとこ に会いに行く
金曜日の夜に、旦那のお姉さんの旦那さんが、車で迎えに来てくれて、彼らの家に週末を過ごしに出掛けた。
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彼らはもともと、このフラットに住んでいたのだが、二人の仕事の独立を機に、田舎へと引っ越したのだ。彼らの住む村は、STRATHYRE といい、EDINBURGH から車で約1時間半、お城で有名な STIRLING を抜け、小さいけど、観光客でにぎわうかわいらしい町、CALLANDER を過ぎたところに、その村がある。人口300名ほどの小さな村だ。
ノーマンも車に乗り、初めて、いとこ(グレーハウンドの男の子、女の子の2頭)に会うのだ。
車に乗り慣れていないノーマン、後部座席で、ずっと突っ張って立ちっぱなし。日本でも、飛行機に乗るため、故郷から成田へ長旅した時も、すっと座ることなく立ち続けていた。数回の車の旅では、必ず、嘔吐していたので、お兄さんの車の中では万全の体制で出掛けた…新聞紙、タオル準備オッケー、生あくびと、ぺろぺろ口の周りや鼻を舐めだし、お尻からは、緊張すると出る独特の魚の匂いを放ち、道中、ずっとノーマンを見ていたのだが、それは突如やってきた。それでも、新聞でとっさに受け止めた私。前に車の中で二度、嘔吐した時、ノーマンは何故か必ず、私の方に顔を向けて、私の側で吐いてくれた。今回もそうだった。
それまで私に背を向けていたのに、急にそわそわし出して、私の腰の辺りに顔をうずめるように、吐いたのだ。何とか新聞で受け止めたものの、ズボンとフリース、そして座席も汚れてしまった。あとはノーマン、かなり楽そうで、残りの旅をやはり突っ張ったままだが、何とか過ごした。小さな村に着いたのが8時過ぎ、まずは荷物を全て運び入れ、あとは、ゆっくり、ノーマンといとこ達の対面を見ることに。いとこ…もちろん、血の繋がりはない、でも事実上、旦那の子供(ノーマン)と、彼の姉の子供(リップリー、バーニー)は、いとこだ。リップリーがメスのグレーハウンド、白に黒のマークがある。バーニーはオスのグレーハウンド、全体に灰色っぽい黒だ。もともとは、お姉さんの旦那さんが飼っていて、結婚して、姉と共に暮らしているのだが、両方とも、元レース犬でリタイアして、レスキューされた犬たちだ。グレーハウンドは、目がよく、ウサギを追ったりするが、走るとそれはとても速いので、賭け事の一つ、レース用に飼育されるグレーハウンドが多いのだ。しかし、全速力で駆け回れる時期は短く、数年でリタイアの時期はやってくるのが常。その後は、残りの人生を、静かに楽しく過ごしてくれる主人が見つかるまで、グレーハウンドのレスキューセンターで過ごす。そこで、バーニーとリップリーは姉の旦那(マシュー)に出逢ったのだ。二匹とも、元レース犬なので、耳の内側に刺青がある。数年前、私達がエーデインバラに住んでいた時、何回も彼らには会っているが、若い方のリップリーは、ちょっと走らせると、それは速かった。今は、二匹とも、かなりのお爺さん、お婆さん になってしまった。特にお爺さんのバーニーは、現在15歳、グレーハウンドは比較的寿命が短いので、平均よりは4年も長く生きているらしい。私が二年間 日本に帰っている間、もう、バーニーには会えないものと、たかをくくっていたものである。私は二年ぶりに、そしてノーマンは初めて、彼らに会えるのだ!玄関に入ると、姉が立っている、その後ろに、そわそわと動く影、リップリーとバーニーだ。ちょっとまだ車酔い気分のノーマンが家に入る。    ||||| ここからは、ノーマンの心の中の声をお聞き下さい。 |||||
目の前に2つの大きな影、“馬か?鹿か?私の好きなリスじゃぁない、クンクン、犬だ、しかも年取った犬だ”バーニーは、久々に見た若い女の子に、我が震える足を忘れて、興奮している。“ここは何か、お爺さん、お婆さん臭いけど、このでっかいのはなんだろう?”
“あ、お爺さんが挨拶に来た、私もちゃんと挨拶しなきゃ、クンクン、うわ、やっぱりすっごいお爺さんだ!”“お婆さんも来た。このお婆さんは、ジッと私を見てるから、ちょっと怖いな。まだ、挨拶する感じでもないし”“あ、またお爺さんが来た、うわっ、ちょっとお母さん、お父さんの所に隠れよう”
… というわけで、初めての面会を果たした。
その夜は、ノーマンはかなり居心地が悪そうではあったものの、性格上、男勝りで縄張り意識の強い彼女は、私達の食事中のテーブルの下(このダイニングの、一つのコーナーをリップリーとバーニーが、対角線上のコーナーにノーマンのベッドを置いていたのだが)に、そして、応接間に、またまた、ダイニングの隅に、合計3回オシッコ(マーキング)をしてくれた。
怒られながら、しばらく無視されながらも、ジッと、リップリーとバーニーを睨むノーマン。
ここが誰の家なのか、決して、忘れちゃぁ、いけない。夜は深まり、周りの山々は黒く浮かび上がり、ただストーブの火がメラメラ燃える音だけがいつまでも響く。お姉さんの手料理とワインを楽しんで、火が消えるまで、犬達をなでながら過ごす時間が、とっても贅沢に思えた。
その夜、何回か怒られたノーマンは、幸せに私と旦那の布団の上で眠ることに♪
by yayoitt | 2004-11-06 19:50 | 愛犬ノーマンのこと
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