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霊(れい)と語る
最近、テレビのプログラムで、私がかなり、はまったものがある。リヴィングテレビというチャンネルの、“SIXTH SENSE”という番組。シックスセンス … 第六感 である。
COLIN FRY(コリン フライ)というイギリスの男性が、観客を前に繰り広げるプログラムで、彼は、第六感の持ち主で、亡くなった人の霊とコンタクトをとることが出来る。
観客は、愛する親であったり、子供であったり、パートナーであったりを亡くした人達で、コリンに、なんとか、その霊と話をして欲しいと、集っている。コリンは、観客を前に、まず、自分の中に降りてきた霊と話し始める。そして、その霊が、観客の中の誰の身内(親類)や友人であるかを、霊から聞き出し、その観客を、指差して、その人に前に出て来てもらい、もっと詳しい話をし始める。彼は、自分が選んだ観客からの情報は一切ないまま、霊が自分に語りかけていることを、伝え始める。“僕は、不慮の事故で、急にこの世を去ってしまい、色々、お母さんに伝えたいことがあったんだ”選ばれた観客は、泣き出して、“私の息子だ。去年、交通事故で亡くなったの。”“僕は、お母さんと最後に行った、旅行のことをよく思い出すんだ”
観客は微笑みながら“息子がプレゼントに、パリに連れて行ってくれたの。”コリンは、時折宙を見ながら、誰かの話にうなづくような感じで続ける。“彼がこれを言いたがっている…。彼が亡くなった後、何かの集いがあって、そこに、アイスで作った、鳥の形の像かなにかが、あったかな?”首をかしげる観客の女性、でも、思い出したように言う。“鳥ではないけど…。アイスで作った、テニスラケット?”そして続ける。“息子を皆で思い出す為のパーティーで、会場の中央に、彼の好きだったテニスのラケットを、氷で作ってもらったの。”コリンが言う。
“アイスの?鳥のように僕には見えたんだけど。でも、アイスの像なんだね?”コリンが、温かい笑顔で、続ける。“息子さんがね、あの時、僕は、あのアイスの像の中にいたんだよ、って言ってるよ”その女性が、泣きながら何回もうなづき、そして、微笑む。コリンがまた、息子からの話に耳を傾け、“何か、FOR XXXX(息子の名前)と書かれた、木製の何かが、あるかな?”母親は、全く思いつかないと言う。“その木製の、FOR XXXX(息子の名前)と書かれた、それのことを彼が言いたがってるんだけど。”それでも、彼女は、全く思いつかなかった。
しかし、観客席に戻った彼女が、その亡くなった息子のお嫁さんから、話を聞いて驚く。
現在、彼を記念して彼の奥さんが、FOR XXXX(息子の名前)と、病院のベンチに彫ってもらうように注文をしているということだったのだ。母親の彼女も知らなかった事実を、息子の霊が、知っていたのだ。コリンは、ある時には、その亡くなった人の名前をずばり言い当てたり、
口癖(くちぐせ)や、よくやっていた趣味などを的確に言い当てる。言い当てるといったら、おかしいかもしれないが、霊とのコンタクトを通じて、その霊の前世のことをも、見ることができるのだ。週に一回のこの番組を、私は、とても楽しみにして見ている。そして、毎回、観客と共に、声を出して泣いたりする。コリンの優しい笑顔に、更に、ウォーと、泣いたりするのだ。
彼のそのショーを、怪しむとか、疑うとか、信じるとか信じないという気持ちではなく、ただただ、そのショーを、ある人とある人との再会という形で、見ることができるのだ。再会して、涙する人々。聞きたかった言葉を聞いて、涙する人々。伝えたかった言葉を言えて、喜ぶ霊たち。不思議というよりは当たり前だろう、でも、なかなか体験できない、コリン フライのこのショーは、本当に不思議な番組だ。
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by yayoitt | 2004-12-07 23:10 | 英国暮らしって...
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