バスに乗って6時間、北東は AKUREYRI アクレイリ という街に到着。
湾に面した街で、北では一番大きく、大学もある。人口は1万5千人くらいで、規模的には私の故郷みたいだった。 * やっこの豆知識 * アイスランドの若者は、大学で学ぶ際、首都のリキヤヴィック、またはこのアクレイリの大学へと集まる。 * やっこの豆知識 * リキヤヴィックに集うアイスランドの若者は、誰もが音楽を楽しむ自称音楽家であったり、作詞をしたり、絵を描くアーティストであると思っている。特にミュージックシーンは盛んで、第二のシュガーキューブはBJORK(ビヨーク)を目指しているらしい。 このアクレイリに到着後、街の中心にあるホテルとゲストハウスの中間みたいな所(建物や部屋などはこざっぱりして綺麗でまるでホテルの廊下のようであるのに、最上階4階の一室には、経営者の家族が住んでいて、その部屋の隣の部屋がキッチンとなっており. セルフケータリング(自炊)も出来るし、お金を払って、朝の朝食を作ってももらえる、部屋はオンスイート(バストイレ付き)と、共同バストイレの部屋とがあり、私達は、共同バストイレの部屋を頼んだ。 快適な綺麗な部屋での夜を過ごし、私達は、翌日は“この旅一番の思い出となりうるツアー”への参加をしたのだ。このツアーの話は、明日へともったいぶることにして、そのアクレイリでの夜は、マイケルとレストランに出掛けた。レストランと言っても、その街には約5つくらいしかないので、その中でも一番安くて、でもファーストフードでもない、レストランに出掛けたのだ。 * やっこの豆知識 * アイスランドは、とかく物価が高く、外食でも、普通のイタリアレストランでメインを頼んだ場合、英国なら2000円弱のところ、アイスランドではその1.5倍~2倍はする。メインは魚が一番有名で美味しいらしい。 私達が選んだそのレストランは、ファミリーでもオッケー、大人だけで静かにもオッケーといった感じであった。BAUTINNという名のそのレストランは、小さな街のメインロードに面しており、街で一番大きなキリスト教会の目の前にあった。レストランに入るとすぐに、厨房とお客のテーブルとの間のホールにぐるりと、サラダバーがあることに気が付いた。 私は、突如、興奮した。 英国では、余り、朝食以外はこういうセルフサーヴィスという形のレストランがないのだ。セルフサーヴィスは、私の理想そのもので、調理せずに、しかも食べたいだけ腹いっぱい食べられる、というのはこの上ない喜びなのだ。日本には、ファミリーレストランなんかで、セルフサーヴィス、サラダバーやドリンクバーといったものが多くあり人気がある。なんせ、安く腹いっぱいになれるなんて、夢のようである。ウエイトレスの後ろを、サラダバーに目が釘付け状態でもう少し中に進むと、今度は何やら、厨房の前のテーブルで、絶対にウエイターではない、私服の男性が、色んな種類のパンを目の前にして、大きなナイフとフォークを使って、パンをスライスしていた。 !!これもどうやら、セルフサーヴィスらしいのだ!! 鼻息が荒くなるのをマイケルが横目で気にしながら、何とかウエイトレスの導いたテーブルへと落ち着いた(とにかく腰を掛けた)。メニューをさらっとだけ見て、いつもは誰よりも長い時間メニューを見るのに時間がかかる私が、すぐにメニューを閉じた。大きな口を横に伸ばし、もしや、涎(よだれ)さえ口の端から垂れていたかもしれないが、“決まりだよ!サラダバーと、本日のお薦めスープ、パンの食べ放題!あ、それにチップスもね!” 英語では、こういう私のことを、“胃より目の方が大きい”という。つまり、目で見た感じでは沢山食べられそうでも、実際に胃にはそれほど入らない、ということ。私は、これで何度失敗したことかわからないのに、一向に、学ばないらしい。 マイケルは、サラダバーを私とシェアーすることにして、本日のスープと、なんだったか魚のフライを頼んだ。ウエイトレスに注文をすると、案の定! サラダバーとスープはセルフサーヴィスと言われて、飛び上がるように椅子を後ろに押して、ホールへと向かった。サラダバーには色んな物があった、珍しそうな物も、色々…なのに、私ったら、何故かグリーンの野菜にゆで卵なんか取ってきてしまった。二回目も、トマトにコーンという風変わりのない物ばかり選んでいた、でも、これが好きだから… スープは常に2種類あって、お肉とか魚を使ったものと、野菜のスープ。ヴェジタリアンの私にはありがたや~で、このスープを深皿に零れるくらい入れて、人目も気にせず、そろりそろりとテーブルへ運んだ。先にテーブルに座ってマイケルを待っていたら、私よりも~っとゆっくり、しかも腰をかがめて真剣にスープだけを見つめるマイケルが周りのアイスランド人の注目を得ながら、スープを持って戻って来た。 だって、飲んだ者勝ち ?? そのスープをテーブルに置くとすぐにホールに戻り、今度は、これまたまだ温かい焼き立てらしき色んな種類のパンをスライス(厚めに)して何枚も持って来た。チップスも山ほどあって、しかもアイスランドのチップスは、英国のそれとは違い、私の好きなマクドナルドなどにあるようなフレンチフライだった。殆ど、会話もせずに、マイケルは時々、ウエイトレスの目を気にしては、サラダバーのサラダをつまんでいた。 …小心者 …それとも私が、おばたりあん?? 思いがけず出会ったサラダバーに、セルフサーヴィスのスープと、食べ放題のパン、そして、食べ切れなかったフレンチフライ。これが旅の途中の私達の、心は洗い流さなかったにしろ、胃袋は満足させてくれた。 * やっこの豆知識 * ちなみにアイスランドのカフェでは、コーヒーを頼むと、一杯の値段で、あとは飲み放題である。基本的に、リッチで、豊かで、心も広い国なのだ。
by yayoitt
| 2005-05-25 02:21
| アイスランド旅行記
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