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切なき初体験
 まぁね

 いつか、この日が来るとは思っていたけどさ …

 まさかね、こんなに早くに来るとはさ …
 

そんな強がり(強がってない)を言って、にっこり微笑む。

そこには、空白を埋める白い歯が。

間抜け面やっこ あれから何度か通った歯医者。

結局、歯の根っ子が折れていることが判明。

元のような差し歯ができないことに。

 なんとか日本には、歯抜けじゃなく帰りたいなぁ~ 

という願いは叶い。

そうして終了した前歯の治療。

だが … 

これが …

その …

あの …
 

なのである。

治療が終わって、歯科医師が手渡してくれた物。

それは、紺色の小さなポーチ。

まるで、お泊り用お風呂グッズでも入れるかのような。

だけど、私のそのポーチに入ってるのは …
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白いプラスチックの入れ物

小型のブラシ

パンフレット
 



お試し用ポリグリップ 

そうですの、ポリグリップですの。

 実は私 … 入れ歯なんですにゃ 

(と にゃ とかで誤魔化してもダメだワン)

なんと、前歯一本の入れ歯になってしまったのだ。

入れ歯と言えば、ポリグリップと言えば、上顎みたいなの付き。

洩れずに私のそれも、ちょっとしたピンクの上顎付き。

寝る前には、外して白い容器の中に入れなくちゃならない。

食事の後に、隠れてひっそり、ブラシで洗わなくちゃならない。

 そうだ、名前を付けなくっちゃ … 

イレバン …

そのまんまだ。

というか、名前なんて思いつかぬ。

上顎の上に、滑らっかい特性上顎が乗ってるのには、違和感がある。

けれど、じきに慣れるだろう …。

夜、ベッドに行くときには、歯抜け間抜けだけど。

 すまぬ、マイコロよ~

でも。

これは6ヶ月だけの我慢なのだ。

6ヶ月経てば、ブリッジとかいう差し歯っぽいものが作れるそうで。

それまで、この初体験の不思議な感覚のものと仲良くやる。

日が経つと、愛着がわいてくる。

もしかしたら、6ヵ月後には、別れたくないと泣くかもしれない。 

 イレバン、一緒にがんばろうな!

って、やっぱりイレバンって呼ぶのかい!

 









これが …

イレバンなり。
切なき初体験_c0027188_665213.jpg

by yayoitt | 2011-05-07 05:26 | やっこは、こんな人
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