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上を見上げて歩きたい故郷
エジンバラでは、いつも何故だか、うつむいて歩く癖が付いた。

見上げれば、空には雲が千切れて青いのに。

故郷では、上を見ながら歩いていたことを思い出す。

少し上を見上げると、色々なものが見える。

山の裾に青い空だけではなく、人々が暮らす、そういう様(さま) ・・・

丁寧に釣り下がった洗濯物。

ひびの入った窓ガラスに沿って、舞うのは桜吹雪。

この町は、背丈よりもぐっと上が良い。

              ひときわお喋りなツバメに出会う
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          チュンチュンと下手な物まねをすると、少しだけ目をくれ ・・・
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                すぐに、また誰かとおしゃべりを始めた
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去年まではなかったけれど、今年になって目に付いたもの。

それは、ツバメの巣除け。

ツバメが巣をかける所に、前もって縫ぐるみや物を置いておく。

今までは、巣をかけてから、それを払う人がいたけれど。

玄関先をフンで汚されたくないと思う人の、巣をかけさせない工夫である。

それを見て、寂しい気もするけれど、巣を壊すよりは優しいと感じる。

ある家は、常に玄関をツバメの為に開け放っている。

               ツバメが、玄関の内側に巣をかけたらしい
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ツバメを守り、共存してくれる ・・・ そんな故郷であって欲しい ・・・

と、心から願う。
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懐かしい声に導かれて歩く。
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鎮守の森に、巣をかける大きな鳥。

サギがいる。
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ぎゃぁ ぎゃぁ と大きな声で鳴くのは、子鳥なのだろうか。

高い高い杉の木のてっぺんに、巣をいくつもかけている。
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足元には、薄青色の卵の殻が落ちている。
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まだ落ちて数日であろう、ヒナ鳥の屍もある。
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野生の厳しさ、自然の厳しさを目の当たりにできる。
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                   あ ・・・ 親鳥が帰ってきたね
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            森と、サギたちよ ・・・ いつまでも守られておくれ
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ただ必死に生き、続けようと一瞬一瞬を生きる動物たち。

少しだけ上を向いて歩くと、やっぱりここに帰りたくなる。
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by yayoitt | 2010-05-08 14:08 | 10 にっぽんっっ
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